少人数学級「持続可能な制度に」 萩生田文科相が再任

萩生田光一文科相は9月16日、同日発足した菅義偉内閣で文部科学大臣・教育再生担当大臣として再任された。これに先立ち、記者会見した萩生田文科相は、総辞職した安倍晋三内閣が設置した教育再生実行会議の継承を、菅首相に申し入れる意向を表明。実行会議が求めている少人数学級について、「将来に向けて持続可能な制度にできるようしていきたい」と踏み込み、新型コロナウイルスの感染対策としてだけではなく、恒久的な制度として菅内閣で実現を目指す考えを明らかにした。また、菅内閣で取り組むべき教育課題として、障害がある子供たちへの特別支援教育を挙げ、特別支援学校の設置や特別支援学級の在り方、必要な教員の確保などについて「しっかり考え直していきたい」と述べた。

安倍晋三内閣が総辞職した臨時閣議を終え、記者会見する萩生田光一文科相

萩生田文科相は同日午前、安倍内閣の総辞職を決めた臨時閣議の終了後、文科省で記者会見を行い、文科相に再任されるとの報道について、「昨日(15日)のうちに(菅官房長官=当時=から)連絡をいただいた。『しっかり対応してほしい』と言われた」と述べ、報道内容を認めた。

安倍内閣が閣議決定で設置した教育再生実行会議の今後について、菅氏とのやりとりを聞かれると、「具体的に教育再生実行会議を続けていく約束はない。ただ、私の希望的な思いとして、安倍内閣を継承する上で大事な一つの項目なので、改めて(文科相に)就任したら、申し入れをしたい」と述べた。菅首相の同意を得た上で、近く閣議決定で教育再生実行会議を内閣官房の組織として改めて位置付ける考えだ。

その上で、教育再生実行会議が来年度予算の編成過程で少人数学級の検討を行うことを求めた合意文書に触れ、「安倍内閣における、教育行政の最後の意思として、本部長である首相の了解を得たものであり、これは次の内閣にも引き継ごうと確認している。その決定通りに行動していきたい」と説明し、9月末に来年度予算の概算要求に少人数学級の実現を施策として盛り込む考えを確認。今後の取り組みについて「方向性は決めることができた。(再任された任期で)将来に向けて持続可能な制度にしっかりできるようにしていきたい」と意欲をみせた。

教育再生実行会議は、2013年に安倍政権下で閣議決定によって設置された会議。事務局は内閣官房に置かれている。法律的な裏付けがないため、菅内閣が会議を引き継ぐためには閣議決定が必要になるとみられる。実行会議では、委員から「少人数学級を進め、30人未満の学級にしてほしい」との意見が出されるなど、来年度からできるところから少人数学級の実現に取り組む考えで一致。9月8日には来年度予算編成の過程で「丁寧に検討すること」を求めた合意文書をまとめている。

また、萩生田文科相は、これまで1年間の任期でやり残したことを問われ、その一つとして、障害のある子供たちへの特別支援教育を挙げた。「特別支援の在り方は、今までの概念では対応できないぐらいに、全国的に状況が変わってきている。特別支援学校の設置、特別支援学級の在り方、そこで働く先生方の確保は、今までの義務教育の在り方と違う意味で、もっとしっかり考え直して行かなくてはいけないんじゃないかと思っている。しっかり深掘りをしていきたい」と述べ、新たな任期で特別支援教育の見直しに取り組む考えを示した。

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