児相の一時保護件数1.3倍増 子供の処遇改善策検討へ

深刻な虐待などにより児童相談所が行う一時保護について、厚労省の検討会はこのほど、都内で初会合を開き、一時保護の手続きの見直しに向けた議論に着手した。児童相談所の一時保護の件数が、4年間で1.3倍に増加していることなども報告された。

児童相談所の一時保護の課題について、議論を始めた厚労省の検討会

会合では昨年4~7月に、全国219カ所の児童相談所における、一時保護の状況を集計した速報値が示された。それによると、一時保護の件数は1万3110件に上り、前回の2016年調査と比べて3011件増加していた。そのうち、虐待が原因となっているものは7628件で、全体の58.2%を占めていた。

児童相談所の一時保護を巡っては、17年に改正された児童福祉法で、虐待をしている保護者に対する指導で司法関与を強めることや、家庭裁判所による一時保護の審査の導入などが定められ、施行後3年をめどに検討する規定が設けられている。この規定に基づき、検討会では一時保護の開始や解除の手続きの在り方について、現状の課題を踏まえた見直しの方向性を議論する。

一時保護となった原因

併せて、一時保護されている期間中、一時保護所で過ごすことになる子供は、在籍している学校に通えず、行動面でもさまざまな制約を受けているといった課題や、家族の再生に向けた保護者支援プログラムの活用などについても、論点案の一つに挙げられた。

構成員からは、一時保護所における子供の権利の観点から、改善を求める声が相次いだ。これを受け、次回以降の会合で、一時保護所の実情を踏まえて本格的に検討する方向で合意した。


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