文科省、デジタル化推進本部設置 「スピード感持って」

政府一体でデジタル化を強力に推進するという菅義偉首相の指示を踏まえ、文科省は9月25日、文科省デジタル化推進本部を設置し、その初会合を開いた。推進本部では今後、デジタル化の推進に当たって想定されるシステム上の課題などを検討し、「デジタル庁」創設に向けた基本方針を年内に定めるという菅首相の方針に沿って、年内に論点を取りまとめる。

本部長としてあいさつに立つ萩生田文科相

萩生田文科相は冒頭あいさつで、「教育分野のデジタル化に向けたGIGAスクール構想の推進や、高速通信インフラ『SINET』の有効活用を含めた新時代の基盤となる通信環境整備など、教育におけるICTの活用、文部科学行政のデジタル化にスピード感を持って、強力に推進することが必要だ。デジタル化によって目指すべき姿、克服すべき課題、課題解決の方策や関係省庁の連携との方向性について、早急に検討を開始し、可能なものからデジタル化の取り組みを実行に移してほしい」と要望した。

文科省が検討事項に挙げたのは、(1)教育におけるデジタル化・リモート化の推進(2)デジタル社会を駆動する先端科学技術の推進と、その実装による新産業創造・社会変革の推進(3)その他、文部科学行政におけるデジタル化の推進のために必要な事項――の3点。

教育分野では現在、GIGAスクール構想やSINETの有効活用のほか、デジタル教科書の本格導入、全国学力調査のCBT化に向けた施策が進められているが、「自治体間のシステムにより地域間格差が生じる、現場での活用が難しいなど、システム上の課題がこれから生じることが想定される」(文科省の担当官)として、その改善に向けた議論を見込む。

デジタル化推進本部は萩生田光一文科相を本部長とし、副大臣・政務官を副本部長、事務次官や各局の局長などを本部員として構成する。本部の下には教育ワーキンググループ(WG)と科学技術WGを設置し、教育担当の田野瀬太道副大臣、科学技術担当の高橋比奈子副大臣がそれぞれ、担当分野のWGの主査を務める。

また、9月23日に開かれた、全閣僚によるデジタル改革関係閣僚会議の初会合で、菅首相が「デジタル教育などの規制緩和」の推進を指示したことについて、萩生田文科相は「高校における遠隔授業の充実に向けた単位数の算定、対面による授業の実施などの在り方の見直し、また学習者用デジタル教科書を使用できる授業時数の基準の緩和などについて、中教審や教育再生実行会議などで議論いただいている」と、25日の閣議後会見で述べた。

その上で「引き続き新型コロナウイルス感染症への対応の成果や課題も踏まえつつ、これらをはじめとする教育分野のデジタル化を進めるために必要となる改革については、果断に検討を進めたいと思っている」と意欲を見せた。

次のニュースを読む >

関連