4割超が「時間外勤務が増えた」 学校再開後の実態調査

新型コロナウイルスによる休校から学校が再開した後の勤務実態について、全日本教職員組合(全教)は9月25日、調査結果を公表した。教員の4割以上が「時間外勤務が増えた」と回答。理由として最も多かったのは消毒や清掃、施設点検など「感染予防対策」だった。

昨年度の平均的な勤務状況と比べ、平日の時間外勤務などがどうなったのかについては、「かなり増えた」が14.4%、「少し増えた」が27.3%で、計41.7%が「増えた」と回答。校種別では、小学校で残業増加の回答が51.9%となり、半数を超えた。

その理由について、65.0%が「消毒や清掃、施設点検など、感染予防対策の増加」を挙げ、コロナ対策のための取り組みが業務負荷を増大させているのが浮き彫りになった。校種別では小学校で80.8%、中学校でも73.7%と高い割合となった。

学校再開後から夏季休業までの時間外勤務(平均的な1週間の時間外勤務の合計)については、文科省が省令で告示した「上限指針」である月45時間以内に収まる「0~10時間未満」は28.4%にとどまり、厚労省が定める「過労死ライン」に抵触する「月80時間以上」相当の「20~25時間未満」が9.8%、「25時間以上」は10.7%で、20.5%が該当した。

さらに休憩時間については、「十分に取れていない」との回答は90.6%にのぼり、「身体がもたないかもしれない」と感じた割合は、「何度も、強く」が15.2%、「少し感じた」が45.5%で、合わせて6割を超える教職員が身の危険を感じたことが明らかになった。

自由記述による回答でも「消毒もトイレ掃除も、全て教員にさせているのはおかしい。いつ倒れてもおかしくないくらい追い詰められている」(小学校)、「コロナ対策に追われ、本来の教育に時間が取れない」(小学校)、「オンライン授業時は、予習や授業運営など、後処理がとても大変でした」(高校)など、コロナ禍での業務増大、授業への不安が多かった。

全教はこうした結果を受け、「コロナ対策は消毒といっても、授業ごとに行うなど、負担はかなりのもの。万一、感染拡大となれば大きな責任を背負うことにもなり、精神的な負荷も大きい」と述べ、事態解消のために、標準法改正による少人数学級の実現と教職員の定数増を求めていくとした。

文科省は、学校現場での新型コロナウイルス感染防止のため、全国の小・中学校や高校などに感染症のスペシャリストを派遣し、研修会や生徒向けの講習会を開催するなどで支援することを決め、来年度予算案の概算要求に盛り込む方針を固めている。

同調査は7月23日から8月31日の期間で、紙媒体とGoogleフォームによるアンケートで行い、4101件の回答を得た。内訳は38都道府県で小学校25.5%、中学校12.5%、高校38.7%、特別支援学校22.9%、幼稚園・その他・不明0.3%。職種は教諭・講師が88.7%だった。

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