特別教室や体育館の空調整備に課題 普通教室は9割超

夏の猛暑対策として推進している学校施設の空調設置に関し、文科省は9月30日、公立学校施設の普通教室や特別教室、体育館、給食調理場の空調設置状況を公表した。幼稚園から中学校の普通教室での空調設置率は9割を超えたものの、特別教室は6割以下、体育館では1割以下にとどまった。

公立小中学校などの空調設置率の推移

同省では、新型コロナウイルスによる3密の回避や夏休みの短縮などにより、夏場の普通教室以外での空調設置の必要性が高まっているとして、来年度予算案の概算要求に特別教室や給食調理場などの空調対策について、自治体への支援を盛り込んでいる。

同調査によると、今年9月1日時点で、2018年度補正予算で新設された「ブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金」の対象となっている公立小、中、義務教育学校、中等教育学校前期課程、特別支援学校、幼稚園などを合わせた普通教室の空調設置率は93.0%(前年比14.6ポイント増)となった。一方で、特別教室は57.5%(同7.0ポイント増)、体育館などは9.0%(同5.8ポイント増)で、設置率は年々上昇しているものの、普通教室と比べると開きがみられた。

公立小中学校の空調設置率を都道府県別にみると、寒冷地の▽北海道 4.3%▽青森県 26.2%▽秋田県 25.9%――を除いた都府県では、いずれも8割以上となった。

公立高校の場合では、普通教室の空調設置率は87.0%(同3.5ポイント増)で、特別教室は46.8%(同3.1ポイント増)、体育館などは3.3%(同1.8ポイント増)だった。

また併せて、今回新たに公表された公立学校施設の給食調理場の状況調査では、9月1日時点で、調理機器から床に水を落とさないようにして、食中毒の発生を抑える「乾式」を導入しているのは、単独調理場で31.9%、複数の学校の給食を調理する共同調理場では52.7%だった。調理室などに空調を設置しているのは、単独調理場で66.5%、共同調理場で77.3%だった。

調査を実施した文科省大臣官房文教施設企画・防災部施設助成課の小谷和浩課長は「この夏の新型コロナ対応ではソーシャルディスタンスをきちんと取る、密を避けるという観点から、普通教室が30人や40人では非常に密になるので、特別教室なども使って分散して授業を行うといった工夫もなされたと聞いている。そういったことをするとなると、特別教室は(空調整備率が)普通教室並みになっていないので、来年度の概算要求では特別教室においてもきちんと対応できるように取り組んでいきたい」と説明。体育館や給食調理場についても、空調施設の整備に向けた予算確保を要望していくとした。

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