大学入試での主体性評価 高校の観点別評価の利用を検討

大学入試における主体性の評価方法について検討している、文科省の「大学入学者選抜における多面的な評価の在り方に関する協力者会議」は9月30日、第7回会合をオンラインで開いた。「これまでの意見の整理案」が示され、高校における新学習指導要領の実施を踏まえ、一般入試で主体性を評価する方法として、高校の各教科における観点別評価の利用が委員から提案された。

「主体性」の評価を巡り、委員に意見を求める主査の圓月勝博同志社大学学長補佐(ウェブ会議システムで取材)

整理案には、大学入試における多面的な評価の内容やその手法に関して、受験生が多く日程的な制約もある一般入試で、多面的な評価を実施するのは困難との懸念や、主体性の評価が高校生にとって過度な動機付けにつながり、かえって主体性を損なう危険性があるとの指摘が明記された。

また、調査書の在り方や電子化については、高校でさまざまな評価を反映させた調査書を作成するのは、教員の働き方改革に逆行するという問題や、電子化に向けて調査書の様式統一、標準化を図る必要性があるとの意見が盛り込まれた。

さらにこの日の議論では、大学入試が想定している主体性が、普段の学習活動の中で見られるものなのか、ボランティアなどの課外活動も想定した広義のものなのかが、これまでの議論で必ずしも明確に定まっていない点が指摘された。

それを踏まえ、全国高等学校長協会大学入試対策委員会委員長の石崎規生都立世田谷泉高校統括校長は「学力の3要素としての主体性なら、観点別評価を利用できるのではないか」と提案。

日本私立中学高等学校連合会常任理事の長塚篤夫順天中学校高校長も、観点別評価を主体性の評価に利用する前提に立った上で、「高校現場では新たに導入される観点別評価について十分に把握しておらず、各校で議論はしているが、具体的にどうするかはまだ固まっていないのが実情ではないか」と指摘した。

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