3閣僚「デジタル教育改革」巡り初会合 規制緩和を議論

萩生田光一文科相、平井卓也デジタル改革担当相、河野太郎行革担当相は10月2日、内閣府にある平井担当相の執務室で3閣僚による会合を開き、菅義偉政権が優先課題として掲げているデジタル社会の推進に絡み、教育分野の課題について意見交換を行った。

3閣僚会合に出席した萩生田光一文科相(右)、平井卓也デジタル改革担当相(中央)、河野太郎行革担当相=内閣府提供

協議内容の詳細は明らかにされていないが、平井担当相は会合に先立つ同日の閣議後会見で、「『デジタル教育改革』がテーマになるだろう」と説明。3閣僚会合を開く狙いについて、「これは政治家だけで、事務方が全く入っていない会合。細かいことまで全て議論するというわけではなくて、方向感覚と、物事に取り組む優先順位を十分に話し合いたいと思っている」と話した。

平井担当相は医療や教育分野のデジタル対応に絡む規制緩和について、平井担当相、河野担当相と関係閣僚による「2on1」の会合を設定して取り組む考えを示しており、教育分野では萩生田文科相との3閣僚による会合を定期的に行いたいとしている。

一方、萩生田文科相は会合に先立つ同日の閣議後会見で、「平井担当相が就任した当初から、『デジタル化などでいろいろ進めたいことがあるが、文科省だけでは解決できない課題があるので、省庁横断的に取り組んでもらいたい』と言われ、『じゃあ、1回会おう』となった。平井担当相や河野担当相が何を提案してくるのか、私はあらかじめ承知していない」と経緯を説明。

「新内閣になって、デジタルでできることに果敢にチャレンジしようという姿勢は歓迎したい。けれども、教育においては、やっぱり対面や集団で対応する大切さもある。新型コロナウイルスの感染拡大で学校に来られない状況となり、せめて授業だけでもカバーしようと、オンラインの有効活用がクローズアップされた。これをもって(オンラインで)学校教育が代替されるということでは、全くない」と述べ、学校教育における対面指導や集団活動の重要性を強調した。

さらに「学校へ来て、クラスの中でそれぞれ役割を担ったり、好きなことや嫌いなこと、得意なことや不得意なこともやったりしていかなければならない。それが義務教育のいい点でもある。子供たちにとって、(ICTは)あくまでツールだと思う」と指摘。3閣僚会合に臨む姿勢として、「学校教育は、(対面指導やオンラインなど)全部をインクルード(包括)したのものだと私は思っている。そこはぜひ、担当外の閣僚にもしっかり説明をしていきたい」 と述べた。

菅義偉首相は9月23日、全閣僚によるデジタル改革関係閣僚会議の席上、来年中に予定されるデジタル庁の創設に合わせ、「国民が当たり前に望んでいるサービスを実現」するとして、教育分野では「デジタル教育などの規制緩和」の推進を指示している。

これを受け、萩生田文科相は9月25日の閣議後会見で、文科省として取り組むべき教育分野の規制緩和として、「高校における遠隔授業の充実に向けた単位数の算定、対面による授業の実施などの在り方の見直し、また学習者用デジタル教科書を使用できる授業時数の基準の緩和などについて、中教審や教育再生実行会議などで議論いただいている」と説明した。

一方、平井担当相は9月30日、教育新聞などとのインタビューで、教育分野のデジタル化について、登校を原則としている義務教育段階においても、「(対面学習を)補うものとして、自宅で(遠隔)学習した分も授業時数に含まれるという可能性を第一に考えていくべきだ」と指摘。クラウド上のデジタル教材の使用、学習データの利活用など、個別最適な学びに向け、「データの標準化やプラットホームの議論をこれから、われわれがしていきたい」と述べている。

3閣僚による会合は、こうした菅政権が掲げる規制緩和を進める方向性や道筋について、閣僚間で協議するのが目的とみられる。

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