AIで問題解決、小中学生が提案 グーグルがコンテスト

グーグル合同会社はこのほど、小中学生を対象に初開催した「キッズAIプログラミングコンテスト」のファイナルイベントを、オンラインで開いた。小中学生らは、AIの画像認識や音声認識を独創的なアイデアで実装した、身近な問題を解決するプログラムを提案した。

グランプリに輝いたmebumebuさんが開発した「おじいちゃんのお酒飲みすぎ防止システムⅡ」(Zoomで取材)

同コンテストは、小学校でのプログラミング教育の開始に合わせ、コロナ禍による外出自粛の中、家庭でプログラミングに挑戦してもらおうと実施。多数の応募の中から審査を経て、6人の小中学生がファイナリストに選ばれ、ファイナルイベントでのプレゼンテーションに臨んだ。

グランプリに選ばれたのは、岐阜県関ケ原町の小学6年生、mebumebuさんが開発した「おじいちゃんのお酒飲みすぎ防止システムⅡ」。ついついお酒を飲みすぎてしまう祖父を心配した祖母から依頼を受けたmebumebuさんは、市販のビールなどのラベルをAIに学習させ、含有アルコール量と対応させた。祖父が飲みたいお酒をロボットに載せると、そのお酒のアルコール量が表示される。そのままお酒を飲み続け、1日のアルコール摂取で適量とされる30グラムを超えると忠告をしてくれる。もしも忠告を無視してアルコール摂取量が45グラムを超えると、ロボットがお酒に代わって水の入ったコップを出してくれるという優れ物だ。また、アルコール摂取量を1日ごとにグラフで表示できる機能も装備し、お酒との上手な付き合い方を意識してもらうようにした。

将来は教師になるのが夢だというmebumebuさんは、通っている小学校のプログラミングの授業で「信号機と車」という課題が出たときも、友達と協力して「町」を再現してしまうなど、プログラミングによる創造の楽しさを実感。mebumebuさんは「『孫の研究に協力する』と言って、おじいちゃんのお酒の量がかえって増えてしまったのが悩み。テーブルの上に載るくらいにもっと小型にして早く実用化したい。アルコール以外にも、塩分なども対象にできるかも」と次の構想を描く。

優秀賞となった鳥取県米子市在住の中学2年生、tontokoさんが提案したのは「感動読書」。普段から読書が好きだというtontokoさんは、本のページに付箋を貼り、それを画像認識でAIが読み込むと、そのページの場面に合ったBGMが流れるプログラムを組むことに挑戦した。「(コロナ禍により)家で過ごすことが増えたので、もっといろんな形で読書が楽しめないかと考えた。『感動読書』のコンセプトを父に話したら『自分で作ってコンテストに応募してはどうか』と勧められた。それがきっかけで、初めてプログラミングを勉強した。自分で何かを作っていくのは面白い」とtontokoさん。

同じく優秀賞で、自転車に乗っていて転倒事故に遭った経験をもとに、事故の起こりやすい場所に差し掛かると、危険を予測して警告してくれるプログラム「Birds AI ぴーちゃん」の開発に取り組んだ長野県安曇野市に住む中学1年生の水谷俊介さん。いったん停止の道路標識や見通しの悪い交差点など、約2000枚の画像を集め、AIに学習させることに制作期間の半分を費やした。

水谷さんは「人間の目には限界があるので、もう一つの目として機能させたい。今はまだパソコンでしか動かないので、持ち歩けるデバイスで動くようにしたり、GPSなどと連携させたりしていきたい。AIの精度ももっと上げないと」と、現状に満足していない様子だった。


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