無償化で保育所にも上限額 経団連が少子化対策で提言

深刻化する日本の人口減少を受け、経団連は10月8日、働き方が大きく変化するポストコロナを展望した少子化対策の在り方について、提言をまとめた。待機児童問題の地域的な偏りなどを踏まえ、都市への一極集中を是正し、地方分散型の社会づくりを促すことや、保育の無償化について、保育所利用者に対して上限額を設け、その分の財源を保育の質向上に回す見直し案を示した。

幼児教育・保育の無償化の見直しイメージ

提言では、人口減少を迎え、コロナ禍の影響でライフスタイルが大きく変化する日本のポストコロナでは①多様で柔軟な働き方を可能にし、人生の選択肢が広がる②分散型社会を実現し、持続可能な地域社会を再生する――の2つの将来像を目指し、働きながら希望する数の子供を生み育てることが尊重される社会を実現すべきだとした。

特に、テレワークなどで場所にとらわれない働き方が普及すれば、現在のように進学を機に地方から都市部に移動してきた若い世代がそのままとどまる必要性がなくなり、都市部への人口集中が是正されると期待を示した。

その上で、少子化問題の課題である子育て支援の充実では、待機児童問題を抱えている自治体は全体の2割程度であり、今後の受け皿確保は、保育ニーズを正確に把握した上で改善策を講じる必要があると指摘。

新たに保育所を整備するだけでなく、小規模保育事業や保育コンシェルジュ、巡回バスといったさまざまな保育サービスを活用し、マッチングを積極的に促すこと、利用者が減少傾向にある幼稚園の認定こども園への移行促進や、預かり保育の実施など、既存施設の活用の可能性についても十分検討することが考えられるとした。

また、保育人材の確保や保育の質の向上のためにも、職員配置基準の改善やICTの活用などによる、保育現場の働き方改革を進めるよう求めた。

さらに、保育の無償化については、現行制度では3~5歳児のいる高所得世帯にメリットの大きい仕組みになっているとし、保育所に通っている子供のいる世帯についても、幼稚園と同様に上限額を設けて上回る分は自己負担とし、その分の財源を保育の受け皿整備や保育の質の向上に充てるべきだと提案した。

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