ブロックチェーンの可能性 学習歴社会の到来を語る

ブロックチェーンの活用で、学歴社会から学習歴社会へ――。超教育協会は10月14日、オンラインシンポジウムを開き、学習するほどトークンをもらえるeラーニングシステムを提供しているtechtec(テックテク)の田上智裕代表取締役が、教育分野におけるブロックチェーン活用の可能性について講演した。田上取締役は卒業証明書だけでなく、学習プロセスまでもブロックチェーンで管理できるようになれば、就職などの場面で個人の学習歴を評価する社会が訪れるとの未来予想を語った。

ブロックチェーンが描く未来像を語る田上代表取締役(Zoomで取材)

ブロックチェーンは記録されたデータの編集や複製、削除が困難なデータベースで、誰にでもデータがオープンになっており、もしもデータが改ざんされれば、すぐに特定できるメリットがある。そのため米国などでは、大学の卒業証明書をブロックチェーンで管理することで、学歴の正しさを証明する取り組みが始まっている。

そうしたブロックチェーンの仕組みを一通り解説した田上取締役は、学習行動に応じて独自のトークンを発行し、デジタル化した学習履歴を暗号化してブロックチェーンに記録する、世界でもユニークな同社のeラーニングシステムを紹介。

今後の可能性として、「ブロックチェーンによって学位や研究データの不正がなくなるのはもちろん、学習プロセスまでも管理できるようになり、テストの点数や学位で評価されるのではなく、学習歴で評価される社会の実現が近づくだろう」と説明。例えば、その人の信用を測る評価軸に学習歴が加わることで、しっかり学習を積み重ねてきた人を企業が採用するような社会がやってくるとした。

また、その一方で、教育でのブロックチェーン活用を阻害する要因として、「そもそもデジタル化されていない学習は、ブロックチェーンで管理できない。教育データをいかにデジタル化するかが課題だ。事業者と教育現場との距離はまだまだ遠い。実証実験をどんどんやっていきたい」と、教育現場のデジタル化の遅れと企業連携を課題に挙げた。

次のニュースを読む >

関連