答申中間案に教育長ら意見、少人数学級などで 中教審

ポストコロナ時代の新しい学びの姿を検討している、中教審の初等中等教育分科会「新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会」は10月15日、第14回会合を開いた。今月7日に取りまとめた中間まとめ「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」を基に、教育長会など関係団体にヒアリングした。

教員確保について報告する指定都市教育委員会協議会の鯉渕信也会長(横浜市教育長)

今回は、今後4回にわたって行うヒアリングの初回で、指定都市教育委員会協議会、中核市教育長会、全国町村教育長会の代表者がそれぞれ登壇し、少人数学級やICT活用、小学校高学年の教科担任制などの主要なテーマについて、意見や要望を述べた。中教審はヒアリングの内容を踏まえて、中間まとめを基に答申素案の作成を進める。

中核市教育長会の岩元義継会長(大阪府豊中市教育長)は「全ての児童生徒が少人数学級による教育を受けられるよう、小中学校における学級編制の標準を見直すべききだ」と述べた上で、「1人1台端末が実現することを踏まえ、現在は有償となっている学習者用デジタル教科書を無償化し、ICT学習環境を一層充実するべきだ」と主張した。

また、今後の児童生徒数の減少に伴って学校統合が行われる際、教員定数の減少を緩和する措置を導入することや、学習成果を重視する「修得主義」の義務教育段階への適用は慎重に行うこと、教員確保のため免許更新手続きを簡略化することなども求めた。

指定都市教育委員会協議会の鯉渕信也会長(横浜市教育長)は▽授業時数の配分の弾力化▽地域の実情などを十分に踏まえた小学校高学年の教科担任制▽いじめや虐待対策として、児童支援専任教諭やSC、SSWの定数化▽不登校児童生徒の学習環境確保▽特別支援学校の設置基準の早急な策定▽インクルーシブ教育の浸透▽外国人児童生徒の指導体制の確保▽新時代の学校施設・設備の整備――を要望した。

全国町村教育長会の二見吉康会長(広島県安芸太田町教育長)は、中山間・島しょ部、へき地・離島などの地域の現状を踏まえた議論を引き続き行うよう求めたほか、ICTの活用や、対面指導と遠隔・オンライン教育とのハイブリッド化に期待を寄せた。また、学習履歴や学校健診診断情報などの扱いについて、個人情報保護の観点から対応を整理するよう、文科省に求めた。

前東京都三鷹市長の清原慶子委員(杏林大学客員教授)からは、少人数学級の実現に関連して、教員や教室の確保状況についての質問があった。鯉渕会長は「子供の数は減っているが、特別支援学級が増加している。教員採用は本当に厳しい状況だが、少人数学級を実現するには、さらに上乗せをしなければならない」と状況を報告。

清原委員は「しっかりと財源を確保して、計画的に取り組んでいくことが必要だと確認できた」と応じ、また毛利靖委員(茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校校長)は「教員養成についても、抜本的に考え直す必要がある」とコメントした。

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