「生徒に勧められる奨学金を」 全高長会長、自民PTで

自民党の教育再生調査会・恒久的な教育財源確保に関する調査プロジェクトチーム(PT)は10月16日、全国高等学校長協会(全高長)の萩原聡会長(都立西高校長)を招き、ポストコロナ時代の学生への経済的な支援について議論した。

あいさつする渡海紀三朗主査、左は全国高等学校長協会の萩原聡会長

PTでは授業料・入学金を一時的に立て替え、卒業後に支払い能力に応じて返還する卒業後拠出金方式(HECS)の制度設計について、国立・私立大学の関係者にヒアリングをするなど議論を進めており、年内に方向性を決めるとしている。

冒頭、あいさつに立った渡海紀三朗主査は「受験生を抱えておられる高校の立場から言っていただきたい」と、今回の趣旨を説明した。

PTの会合後に教育新聞の取材に応じた萩原会長は、HECS型奨学金について、「『こういう制度があるから利用するといいですよ』と、高校で勧められるような形にしてほしいと要望した。あまりに(制度や手続きが)複雑なもの、返済負担が大きいものだと困るので、そのあたりがきちんと分かるものが望ましい」と話した。

また、コロナ禍が高校生の進路に与える影響について、「企業の採用選考が今日、解禁されるが、就職を希望する生徒は先が見通しにくくなっている。大学などに進学する生徒についても、保護者の経済状況の悪化により、遠方への進学を諦めるなどの影響を懸念している」と述べた。

コロナ禍による学習の遅れを考慮して設けられた、大学入学共通テストの「第2日程」を選択した生徒が789人にとどまったことについては「夏休みの短縮や行事の見直しなどで例年の学習進度に近づいていることや、実際に各大学の実施要項を見て、第2日程で受験すると(共通テスト後の各大学の試験の)スケジュールが厳しいと考えたことが背景にあるのではないか」と分析。

ただ「授業内容が本当に定着しているか、日程の選択に地域の偏りはないかなど、今年の大学入試の全体像はまだ見えていない。今後も様子を見続ける必要がある」と慎重な姿勢は崩さなかった。

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