コロナで中止の全国学力調査 国研が問題と資料を公開

国立教育政策研究所(国研)は10月20日、コロナ禍による一斉休校の影響で中止となった、今年度の全国学力・学習状況調査の問題をホームページで公開した。併せて、調査問題を活用した学習指導の工夫をまとめた参考資料も公表した。

国立競技場の面積を校庭でたとえる考え方をみる算数の問題

公開されたのは、今年度に実施予定だった小学校の国語と算数、中学校の国語と数学の各問題と正答例、解説資料など。著作権の関係で掲載されていない問題もある。調査問題などはすでに7月中旬に、教育委員会や希望した学校に配布されている。

小学校国語では、クラスでプラスチックごみの問題を調べ、ごみを減らす行動について児童が提案した資料を読み、問題に示された条件に合わせて文献から必要な部分を適切に引用し、プラスチックが残り続ける理由を記述する問題があった。

参考資料では、この問題を活用し、児童が提案した資料の文章構成に着目して議論させ、事実と感想・意見を区別して書くことに気付かせたり、実際に提案する文章の下書きを基に、より分かりやすく伝わるように改善させたりする授業例を示した。

算数では、東京オリンピック・パラリンピックを題材に、国立競技場の面積が学校の校庭の何倍になるかを求める計算の考え方を見る問題があった。この問題について参考資料では、ある量の大きさを捉えやすくするために、身近な物を並べてたとえることで、大きな量を実感的に把握できる活動を提案。家庭学習で地図を使って距離や時間を見積もる事例なども紹介した。

中学校の国語では、書道パフォーマンスの様子を映した動画を見せながら高校生が中学生にスピーチしたという想定の文章を踏まえ、スピーチで発表した高校生が伝えたかったポイントを読み取り、実際に話すように相手へのお礼の言葉を記述させる問題があった。

参考資料では、各自でスピーチのメモを取らせ、どんなお礼の言葉がよいかをグループで検討する活動や、実際に新入生に対して中学校生活の魅力をスピーチするというテーマで、付箋を使ってグループで構成案を考えさせる学習が示された。

数学では、学校のリサイクル活動で回収している牛乳パックの枚数を集計するために、一枚一枚数えるのではなく、一定期間に集まった牛乳パックを重ねた厚さや重さを基に、集まった枚数を求める考え方を見る問題があった。

参考資料では、比例のグラフから紙パックの重さによってどのような違いが出るかを話し合わせ、問題解決の方法を文章で振り返る活動を例示した。

問題と参考資料は国研のホームページで確認できる。

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