【問題行動調査】いじめ認知件数が最多 小学校で大幅増

学校における昨年度のいじめ認知件数が61万2496件に上り、過去最多となったことが10月22日、文科省が発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」で明らかになった。前年度より6万8563件(12.6%)増加した。児童生徒1000人当たりの認知件数は46.5件(前年度40.9件)。児童生徒の生命にかかわる重大事態の発生件数も723件と、前年度(602件)より約2割増加し、過去最多となった。

いじめの認知率(1000人当たりの認知件数)の推移(文科省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」より)

校種別にみると▽小学校 48万4545件(前年度比5万8701件増)▽中学校 10万6524件(同8820件増)▽高校 1万8352件(同643件増)▽特別支援学校 3075件(同399件増)――と、全ての校種で増加した。

特に増加が著しいのが小学校で、同省初中局児童生徒課の江口有隣(ありちか)課長は「従前であれば見過ごされていたいじめが相当数、学校の努力によって対応可能となっている。小学校段階では年齢が低いこともあり、発見が難しいところを、先生たちが繊細に嗅ぎ取って認知をしたという努力が表れている」と説明した。

1000人当たり認知件数は都道府県による違いが大きく、宮崎県(122.4件)、山形県(115.7件)など100件を超える地域がある一方、佐賀県(13.8%)、愛媛県・富山県(各16.5件)など低水準にとどまる地域もあった。

調査結果について説明する文科省初中局児童生徒課の江口有隣課長(左)

同省はいじめの認知件数が多い学校について、「いじめを初期段階のものも含めて積極的に認知し、その解消に向けた取り組みのスタートラインに立っている」と評価し、「いじめを認知していない学校にあっては、解消に向けた対策が何ら取られることなく、放置されたいじめが多数潜在する場合もあると懸念している」としている。

いじめの内容はいずれの学校種でも「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多かった。次いで多かったものは、小中学校や特別支援学校では「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」、高校では「パソコンや携帯電話などで、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」だった。「パソコンや携帯電話などで、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」は全体で1万7924件となり、年々増加傾向にある。

認知されたいじめのうち、年度末時点で「解消している(日常的に観察継続中)」とされたものは83.2%だった。

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