日よけと窓の開け方を工夫 夏の教室の換気を検証実験

住宅設備機器メーカーのLIXILは10月27日、感染防止対策で窓を開けなければならない夏季の教室内の温熱環境の改善について、静岡県富士市立岩松北小学校(宮川貴志校長、児童681人)との共同検証実験の結果を発表した。それによると、エアコンを使用しながら窓を開けて換気を行う方法として、外付け日よけを使用して吸気を上から取り入れ、排気を下へ逃すのが効果的だと判明した。

エアコンを使いながら窓を開けて換気を行う際に、温度差が小さい方法(LIXIL提供)

共同実験は今年7~9月に、体育館屋根の照り返しのある同校4年生の各クラスに、同社の外付け日よけ「スタイルシェード」を設置。児童らが教室の窓側、中央、廊下側の温度と暑さ指数(WBGT)を1日3回測定するなど、探究型学習としても行われた。

新型コロナウイルスの感染防止対策で教室の窓を開けて換気を行う際に、エアコンを使用しながら教室内の温度差を少なくできる窓の開閉方法を検証した結果、外付け日よけを使用して吸気を上から取り入れ、排気を下へ逃すという、従来の一般的な窓の開け方とは逆の方法にすることで、温度差を1.2度にまで抑えることができた。

この窓の開閉方法の工夫と外付け日よけによって、教室内を暑さ指数の警戒ラインである25~28度から、注意ラインである25度未満に近付ける効果があることも確認。カーテンだけを使用した場合では、窓とカーテンの間に熱がこもってしまい、窓側の気温が高くなるなど、教室内の温度差が開くことも分かった。

また、教室の温熱環境について児童らにアンケートを取ったところ、「快適になった」「少し快適になった」と答えた児童は94%を占め、共同検証実験前の20%から大幅に改善。教室内の「温度がちょうどよい」と答えた割合も、15%から56%に増加した。

宮川校長は「当初は外付け日よけさえ付ければ涼しくなると思っていたが、そうではなく、さまざまな窓の開け方を試すうちに、効率の良いやり方が分かってきた。外付け日よけによって教室の照度も一定になる効果があり、子供たちは落ち着いて勉強できるようになっている」と成果を実感。

「コロナ禍でエアコンを付けながら換気する方法は、まだどこもやったことがなかったので、子供たちもやりがいを感じていた。この活動をきっかけに、6年生や保健委員会が中心となって、すだれを置いた場合との比較実験も始まっている。共同実験は終了するが、今後は学校として、冬場の換気方法も検証していきたい」と学習面での効果も語った。

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