公立校教員の公務災害、依然多く 過労死白書を閣議決定

政府は10月30日、今年版の「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。改正給特法などを受けて、教員の働き方改革に関する記載を充実させたほか、新型コロナウイルスに関連した取り組みを扱った「特別編」でも、教職員の健康管理を取り上げた。公立学校の教員が公務災害に認定されたケースは、他の地方公務員の職種と比べ、依然として多い傾向にあった。

公立学校の教員の公務災害件数

白書によると、2018年度に公立小中学校の教員が「脳・心臓疾患」による公務災害として受理された件数は16件(前年度比5件増)で、うち死亡は7件、小中学校以外の教員は6件(同4件減)で、うち死亡は2件だった。公務災害に認定されたのは、公立小中学校の教員では死亡した3件を含む7件(同3件増)で、小中学校以外の教員は死亡した1件を含む2件(同増減なし)だった。

また、「精神疾患等」では、公立小中学校の教員の受理件数は27件(同5件増)で、うち死亡が4件。公立小中学校以外の教員の受理件数は15件(同2件減)で、うち死亡は3件だった。認定件数は公立小中学校の教員は死亡したケースなしの1件(同5件減)、小中学校以外の教員も死亡したケースなしの1件(同増減なし)だった。

白書では、さまざまな業種で進む働き方改革の例の一つとして、教職員についても取り上げた。昨年成立した改正給特法で盛り込まれた「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」の、法的根拠のある指針への格上げなどの動きを踏まえ、校長や教育委員会に教員の業務量の適切な管理を求めるとともに、学校や教育委員会の働き方改革についての取り組み状況を調査・公表することで、改革の自走サイクルを構築するとした。さらに、精神疾患による病気休職が毎年5000前後で推移していることを受け、教職員のメンタルヘルス対策も喫緊の課題にあると指摘した。

この他に、今回の白書では特別編として「新型コロナウイルス感染症への対応状況」が加えられ、教職員の健康管理も項目の一つとして設けられた。休校に伴い、在宅勤務や時差通勤など、教職員の健康に配慮した勤務形態の工夫を促す通知を行ったことや、教員の加配、学習指導員、スクール・サポート・スタッフの追加配置などの予算措置について言及した。

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