ICTで不登校支援 「易きに流れてはいけない」と文科相

萩生田光一文科相は11月2日、衆院予算委員会で不登校児童生徒へのICTを活用した学習支援について、公明党の竹内譲議員から問われ、1人1台端末の整備による支援の充実に期待を示しながらも、「オンラインで授業さえ受ければそれでよいのだというような、易きに流れるようなことは決してあってはいけない」と答えた。ICTを活用した自宅学習を特例的に出席扱いにする、現行制度の拡大には慎重な姿勢を崩さなかった。

不登校児童生徒へのICT活用について答弁する萩生田光一文科相(衆議院インターネット審議中継より)

竹内議員は「2005年から、不登校の子供がICTの活用により自宅などで学習した場合、出席扱いになる制度が始まった。ところが学校のICT環境整備が不十分などの理由で、利用率が極めて低い。不登校の小中学生は全国で18万人いるが、ICT活用で出席扱いとなっている人数はわずか608人だ」と指摘した。

萩生田文科相はGIGAスクール構想による1人1台端末の整備に触れ、「何らかの事情で学校に来られない不登校の皆さんも、授業の遅れがないようにICTを活用することは大いに結構だ。結果として(不登校支援での)活用率が上がることは期待をしたい」とした。

他方で「活用実績を上げることが目的ではなく、やはり不登校から登校に変わってもらわなければいけない。学校現場で先生方はクラスメートや地域、家庭と連携しながら、何とか不登校の子供たちを学校に通える子にしていこうと努力していただいている」と強調。

「やむを得ず学校に登校することができない不登校児童生徒への、ICTを活用した学習支援がしっかり、また円滑に行われるように努めるとともに、出席扱いの制度については、その利用状況の分析を踏まえて必要な対策を検討していきたい」と述べた。

文科省の調査によれば、昨年度の小中学校における不登校児童生徒は18万1272人と過去最多で、うち半数超が90日以上と長期に及ぶ欠席となっている。

義務教育段階の不登校児童生徒に対して、文科省の通知では「自宅において教育委員会、学校、学校外の公的機関又は民間事業者が提供するICT等を活用した学習活動を行った場合、校長は、指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができる」とされている。

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