わいせつ教員の再任対策を通知 文科省、懲戒歴の明示も

児童生徒などへのわいせつ行為で懲戒処分を受けた教員の再採用に厳正な対応を進めるため、萩生田光一文科相は11月4日の閣議後会見で、過去の懲戒免職処分歴を確認できる「官報情報検索ツール」の検索可能期間を「直近3年間」から「直近40年間」へと大幅に延長したことについて、適切な活用を求める通知を各都道府県などの教委に出したことを明らかにした。通知では、履歴書などの採用関係書類の賞罰欄に、刑事罰だけではなく、懲戒処分歴についても明示することを促すなど、教員採用における留意事項も挙げた。

国会内で記者会見する萩生田光一文科相

通知は10月30日付。冒頭で「児童生徒等を守り育てる立場にある教員が児童生徒等に対してわいせつ行為を行うことは、断じてあってはならない。とりわけ、自らの被害を十分に認識できない児童生徒等や障害のある児童生徒等に対するわいせつ行為は、絶対に許されない」と強調した。

その上で、11月から、都道府県や政令市の教委などが教員の採用に当たり、過去の懲戒免職処分歴を確認できる「官報情報検索ツール」の検索可能期間を、「直近3年間」から「直近40年間」に延長したことを周知。「(採用希望者が)過去40年間に懲戒免職処分等を受けたことによって免許状が失効・取上げとなった事実の有無を、より簡便に確認できるようになる」と、検索可能期間を延長した意義を説明した。

官報情報検索ツールの検索可能期間は、11月から直近5年間、来年2月から直近40年間の情報が提供される予定。その後は年4回、データが更新される。

また、教員採用における留意事項として、①採用関係書類における履歴について、空白期間が生じないように記載を求める②採用関係書類の賞罰欄等に、刑事罰のみならず、懲戒処分歴についても明示的に記載を求める。改名の事実の有無についても記載を求める③過去の勤務先から発行される退職証明書の提出を求めたり、過去の勤務先に問い合わせ、記者発表されている懲戒処分事案の概要など可能な範囲で回答を得たりすることにより、退職歴(理由を含む)とその後の職歴を確認する–などを挙げた。

萩生田光一文科相は、この通知の取り組みについて、「採用の願書は自治体や学校ごとにばらばらになっているが、賞罰欄に思い切って懲戒処分歴も入れたらどうかと思う。虚偽の申告ができないような仕組みをオールジャパンで取り組むことで、効果を発揮するのではないか。今後とも児童生徒わいせつ行為の被害から守ることができるように、法改正をはじめとして、実効性のある対策を総合的に検討していきたい」と説明した。

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