性的マイノリティーへの配慮に指針 スポーツ協会が改訂

日本スポーツ協会(伊藤雅俊会長)はこのほど、スポーツにおける性的指向や性自認への理解を深める啓発ハンドブック「体育・スポーツにおける多様な性のあり方ガイドライン」の改訂版を制作した。同協会では、体育や部活動に関わる教員やスポーツ指導者を中心に、学校現場やスポーツ少年団、総合型地域スポーツクラブなどでの活用を期待している。

改訂された「体育・スポーツにおける多様な性のあり方ガイドライン」

日本では、LGBTなどの性的マイノリティーの人たちに配慮したスポーツ環境の整備が遅れていた。こうした状況下、同協会では2017年から関係団体へのアンケートや専門家、当事者へのヒアリングを行い、19年にガイドラインの初版を作成。今年6月には、体の性のさまざまな発達に関する専門家を新たに作成協力者として招き、当事者の視点に立った内容をより反映させる形で第2版が作られた。

ガイドラインは日本語と英語の2カ国語に対応し、性的指向や性自認に関する基本的な知識から、LGBTなどの人々がスポーツの場面でどんな課題や困難を抱えているかを例示。スポーツ団体や指導者、チームメートの適切な対応の方法や支援策を具体的にまとめている。

また、スポーツに関わる人が知っておくべきこととして、①性には多様性があることを知る②性の多様性を尊重する③LGBTや性の多様性に関する正しい知識や情報を自ら得る努力をする④指導者自身がジェンダー・性自認・性的指向に関する考え方・発言に自省的である⑤本人が「どうしてほしいのか」の希望を聞き、それを尊重する⑥アスリート自身が相談できる場所や情報を提供できるようにしておく

⑦カミングアウトを受けた場合には、自分自身の判断だけで行動を起こさず、本人の意向を聞く。アウティング(本人への了解がないままにその人の性的指向などの秘密を他人に話してしまう行為)になることもあるので注意する⑧相談を受けた場合に、病院に行くことや診断書の提出を安易に求めない――の8つのポイントを示した。

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