【少人数学級】教育研究者らパンフ公開 正規教員増訴え

感染症対策や多様なニーズへの対応に向け、小中高での少人数学級の実現を訴えてきた教育研究者らが11月9日、文科省内で記者会見を行い、少人数学級の実現に向けて必要な論点をまとめたパンフレットを公開した。そこでは「教員は高い使命感と専門性と見識を求められる専門職。優秀な正規教員が増員されることによって少人数学級はその効果を発揮する」として、教員確保に当たって正規教員の増員が必要だと訴えた。

対面と動画を組み合わせて行われた記者会見

パンフレットでは「ほとんどの都道府県で、独自の少人数学級の努力がある。しかし国から予算が来ないため、対象学年も規模も限られ、学級を増やすために給料が安く不安定な非正規雇用の講師で対応している」と指摘。東京都立大学の乾彰夫名誉教授は、法改正による学級編制標準の引き下げと合わせ、教員の確保は「非正規ではなく、正規の教員でしっかり対応すべき」と主張した。

今年度の公立小中学校などの教職員定数は68万7000人で、うち義務標準法の規定で学級数などに応じて機械的に計算する基礎定数が63万3000人、政策目的に応じて毎年の予算措置で配分する加配定数が5万4000人となっている。自治体は算定された教職員定数の中で、非正規雇用を含めて弾力的に配置する裁量を持っている。

9月末に文科省がまとめた概算要求では、少人数学級とそれに必要な教員増について要求段階で計画や金額を明示せず、予算編成過程で具体的な内容を協議する「事項要求」として盛り込んでおり、現在は財務省との間で折衝が進められている。

この教育研究者らが7月に開始した署名には直近で、教員や保護者など約18万筆が集まった。9月17日には第一次集計として文科省に約15万筆を提出、財務省に要請文を提出したが、12月には来年度からの実施に向けて再度、両省に要請を行うとしている。

教育研究者らが作成したパンフレットはツイッターなどで閲覧できる。

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