厚労省はこのほど、2017年3月に高校や大学を卒業した人が就職後、3年以内で離職する割合は高卒で39.5%、大卒で32.8%だったとする集計結果を発表した。民間の教育・学習支援業における大卒の離職率は45.6%で、産業別平均よりも高い割合だった。

3年以内の離職率は▽中卒 59.8%(前年比2.6ポイント減)▽高卒 39.5%(同0.3ポイント増)▽短大など卒 43.0%(同1.0ポイント増)▽大卒 32.8%(同0.8ポイント増)。ここ数年、高卒の4割、大卒の3割が3年以内に離職という状況が続いている。
また、高卒、大卒共に、事業所の規模が大きいほど離職率が低い傾向にあった。
学習塾など教育・学習支援業の離職率は高卒で55.8%(同2.2ポイント減)、大卒で45.6%(同0.3ポイント減)となり、いずれも「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」に次いで3番目に高かった。
集計は、2017年3月1日~6月30日に新規学卒として雇用保険に加入した人のうち、17年3月1日~20年3月31日に離職した人を取りまとめた。教育・学習支援業の場合、民間の学習塾などが想定され、公務員である公立学校の教員は含まれないが、私立学校で雇用保険に加入しているケースは含まれる可能性がある。
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