都教委、いじめ対策強化 委員「教員の心労にも配慮を」

都教委は11月12日、定例会を開き、都内の公立学校でのいじめ対策を、一段と強化する方向で一致した。子供の不安や悩みを十分に聞ける仕組み作りなどを推進する。委員からは「いじめの対応に当たる教員のフォローにも目を向けるべきだ」といった意見が出された。

都庁で行われた今年度第19回都教委定例会

都教委のいじめ問題対策委員会は今年7月に第3期答申を出し、2017年度に策定された現行のいじめ総合対策の下、各学校が見逃しがちな軽微ないじめの積極的な認知や、組織的な対応により、早期のいじめ解消に取り組んできたことを評価。

一方で、「多様性や互いのよさを認め合うことについて、日常の授業はもとより、家庭・地域など、さまざまな場を通して育むこと」「児童生徒にSOSを出す力、受け止める力を育成することに加え、子供の不安や悩みを十分に聞き受けることのできる大人を増やすこと」といった取り組みが、いっそう求められるとした。

また「学校と保護者などとの受け止めに乖離(かいり)がないか、周知の在り方を見直すとともに、保護者や地域からの発信を促し、受け止める態勢を充実させること」が必要だと指摘した。都教委はこの答申と、新たに始まる第4期委員会での議論を踏まえ、今年度中にいじめ総合対策の改訂版を策定するとしている。

これについて都教委の委員からは「組織的な対応が進められているとはいえ、いじめ問題に当たる教員には大変な心労がある。対応する側へのフォローについても、議論を進めていただきたい」という意見があった。また「コロナ禍で社会環境が激変し、感染を理由とした新たないじめも出てきていることにも、留意が必要だ」という意見も出た。

都教委のいじめ問題対策委員会が今年7月に出した第3期答申では、提言として▽まず、子供を信頼していることを示そう▽いじめ予防の基本として、授業の充実を目指そう▽子供を見る目を養おう▽教職員間の情報共有を大切にしよう▽保護者、地域社会とともに手を取り合おう――といった内容を盛り込んだ。

都教委に対しては、「子供自らがいじめについて考え、自ら行動できる」取り組みのいっそうの充実や、学校の教育活動全体を通じた、いじめ防止の取り組み推進などが必要だとした。

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