広尾学園副校長が語る ICTによるハイレベルな探究

オンライン授業を超えた先には世界がある――。11月11日にオンラインで開催された「eラーニングアワード2020フォーラム」(e-Learning Initiative Japan主催)では、1人1台環境をいち早く実現し、医進・サイエンスコースでハイレベルな探究型学習を行っている、広尾学園中学校・高等学校の金子暁副校長が講演。ICTを基盤とした学校教育の可能性について語った。

広尾学園の取り組みを紹介する金子副校長(テレビ会議システムで取材)

2011年に起きた東日本大震災を契機に、校内のWi-Fi環境整備と1人1台の情報端末導入を進めてきた同校は、コロナ禍で休校となっても、4月15日から通常の時間割とほとんど変わらない状態で、全教科でオンライン授業を実施。その成功の一因には、生徒有志がオンライン授業のサポートサイトを新入生向けに作成するなど、生徒の主体的な活動があったという。

金子副校長はこうした同校の近年の取り組みについて触れた上で、これまでの日本の学校教育では不可能だったハイレベルな学びが、ICTによって実現できていると説明。一例として、海外の有名大学が動画配信している講義を生徒有志が聞いて、内容を理解した上で日本語に翻訳する活動を紹介した。

金子副校長は「この展開には私たちもかなり驚かされた。振り返ると、それまでの学びは教材を受け取って、自分のものとして理解することにとどまっていた。彼らはさらに日本の多くの人が学べるようにしようという『貢献』につなげた。非常に深い意味を持った学びを、どんどん拡大することができた」と振り返った。

その上で、「今までの教育はあくまで学校という枠の中で行われてきたが、テクノロジーが進化して、学校の枠を取り払うことができれば、生徒自身が活動の場をどんどん外に広げていく。もちろん、学校の中で行われる活動がベースだが、それだけでOKだというのは、これからの教育には通じない」と分析。

「生徒のモチベーションは『貢献』と結び付くことで上がっていく。また、さまざまな分野に触れることで、勉強している意味をより深く見いだすことができる。こうしたことを実現するためには、時代に合ったテクノロジー、ICT環境が不可欠だ」と改めて強調した。

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