大阪市教委は11月18日、今年実施した教員採用試験の最終合格者数に誤りがあったと発表した。誤りがあったのは中学校の特別支援学級で、来年度の特別支援学級の見込み数の算定にミスがあり、20人程度の不足が生じていたことも明らかとなった。
同市教委によると、11月4日に中学校の特別支援学級の教員採用試験を受験した関係者から、合格基準点に関する問い合わせがあり、担当者が確認したところ、2次試験の筆記テストで合格基準点に誤りがあったことが発覚。
さらに確認を進めたところ、来年度の中学校の特別支援学級の見込み数について、本来であれば2次試験の結果が出た時点で直近の見込み数を反映しなければならなかったのを、1次試験の結果が出た時点での見込み数に基づき合格者数を算定していたため、採用者数に20人程度の不足が生じることが分かった。
同市教委では、合格基準点の設定や合格者数の算定について、統一した事務処理手順が定められなかったことや、複数によるチェック、担当者間の情報共有の体制が不十分だったとし、再発防止に努めるとした。
不足する採用者数の対応については、11月24日の教育委員会会議で対応方針を決める。今年実施された中学校特別支援学級の教員採用試験の2次試験では118人が受験し、すでに78人が合格しているが、追加合格で対応することが決まった場合などには、同市教委から該当する受験生に連絡するという。
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