少人数学級「法律で位置付け」 文科相、法改正の意向表明

来年度予算編成で折衝中の少人数学級について、萩生田光一文科相は11月20日、衆院文科委員会で、「当然のことながら、法律できちんと位置付けをして、前に進んでいきたい」と述べ、法改正によって学級編制の引き下げを明示する意向を表明した。萩生田文科相は先に「30人学級の実現を目指すべきだ」との考えを示しており、これに加えて法改正の意向を明言したことで、義務標準法を改正して学級編制を現在の40人から30人へ引き下げを目指す文科省の方向性が明確になった。ただ、財務当局は、財政負担増を理由に、学級編制の引き下げには依然慎重な姿勢をとっている。

衆院文科委員会で答弁する萩生田光一文科相

萩生田文科相は、中川正春衆院議員(元文科相、立民)の質疑に対し、「新たな感染症の発生など、今後どのような状況においても、子供たちの学びを保障するとともに、ICTを活用した個別最適な学びを実現することが必要。また、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備は、地方6団体を始め、学校現場において高いニーズがある」と答弁。

少人数による指導が必要になる理由について、ICT活用による個別最適化学習との関連を挙げ、「特にGIGAスクール構想の下、1人1台端末を活用した、個に応じた指導が可能となる。教育のさらなる質の向上を図るためにも、子供たち一人一人の特性や学習定着度等に応じた、きめ細かな指導を行うことが教員には求められることから、学級編制の標準の引き下げも含め、しっかり検討していく」と説明。「学校におけるICTの活用とその効果を最大化する少人数による指導体制は、まさに車の両輪だ」と改めて強調した。

その上で、中川議員が少人数学級の法制化への考えをただしたことを受け、萩生田文科相は「ご指摘のように、当然のことながら、法律できちんと位置付けをして、前に進んでいきたい」と述べ、学級編制を規定する義務標準法を改正して少人数学級の実現を図る考えを明言した。

衆院文科委員会で答弁する萩生田光一文科相(右)と、質問者の中川正春衆院議員(元文科相、左手前)

萩生田文科相は、文科省が少人数学級を含む来年度予算の概算要求を公表した9月29日の段階では、閣議後会見で「学級編制の標準の引き下げも含めて、少人数のきめ細かな指導体制の計画的な整備を進めていきたい。目指すべき方向はほぼ固まりつつあるけれども、どういうアプローチで行くかは、財政当局とのやり取りもある。現段階では、ぜひそういう思いだけ受け止めてもらえればありがたい」と述べるにとどめ、義務標準法の改正については言及を避けていた。

しかし、予算折衝が進む中、11月13日の閣議後会見では「令和の時代の新しい学校の姿として、私としては30人学級を目指すべきだと考えている」と、30人学級という数字を「目標の目安」として初めて明言。11月20日の答弁では、さらに踏み込んで法改正によって少人数学級の実現を図る考えを鮮明にした。

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