【特別支援】有識者会議が素案 就学支援充実へ

特別支援教育の課題について検討する文科省の「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議」は11月16日、第12回会合をオンラインで開催した。前回までの議論を取りまとめた報告素案を示し、就学相談の在り方やICT利活用などについて議論を深めた。

報告素案について議論を深めた有識者会議

素案では、これまで委員から多くの指摘があった就学相談について、「きめ細かな就学相談と保護者への具体的な情報提供及び学びの場の検討等の支援」と項目を設け、より踏み込んで記載。

具体的な取り組みに関して▽「特別支援学級や通級による指導、通常の学級等の学びの場の判断について、教育支援委員会を起点に様々な関係者が多角的、客観的に検討すること」▽「必要に応じ、都道府県教育委員会や特別支援学校が市区町村教育委員会等の求めに応じた専門的助言等を行うこと」 ▽「特別支援学級及び通級による指導の対象となる児童生徒の障害の程度等をより具体的な形で分かりやすく示すとともに、障害の程度等を参考に特別の教育課程を検討する際の視点を解説すること」▽「教育委員会が示す就学先と保護者の意向が合致しない場合の調整の場の在り方について検討すること」――などと盛り込んだ。

これについて複数の委員から、障害がある児童生徒本人や保護者の意向を尊重するよう、さらに強調するべきと指摘があった。

日本障害フォーラム幹事会議長の久松三二委員は「都道府県教委や特別支援学校が市町村教委に対して専門的助言をするとあるが、それでは中立を保つことは難しく、卒業後を見据えたアドバイスが困難ではないか。当事者や法学者などが参加する、独立した助言機関が必要だ」と話した。

また、特別支援教育におけるICT利活用の在り方についても、委員から言及があった。

日本福祉大学スポーツ科学部教授の金森克浩委員は「GIGAスクール構想はありがたい」としつつ、「障害のある児童生徒が使う端末は、専用機器でないと学習が成り立たないこともある。一律に同じものを支給するのではなく、障害の特性に合わせた端末を整備できるよう、さらに配慮してもらいたい」と強調した。

素案は今回の議論を踏まえて修正されたのち、パブリックコメントを経てさらに検討される。

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