第3波警戒「一斉休校、現時点で考えていない」 文科相

新型コロナウイルス感染症の第3波への警戒感が高まる中、萩生田光一文科相は11月24日の閣議後会見で、学校設置者である自治体や学校現場に感染拡大に「最大限の警戒をする必要」を訴えるとともに、感染への不安を抱いている児童生徒や保護者に対して「学校における感染対策の取り組み状況について、丁寧に説明してほしい」と学校現場に要請した。同時に、一斉休校については「現時点で、文科省から一斉休校を要請することは考えていない」と述べた。文科省では、来週にも、冬に向けた学校の感染症対策のガイドラインとして、衛生管理マニュアルの新たな改訂版を公表する。

閣議後の記者会見を行う萩生田光一文科相

萩生田文科相は「新型コロナウイルスの全国の新規感染者は(1日当たり)2000人を超え、過去最多を更新する日が続くなど、学校の設置者や学校においても感染の拡大に最大限の警戒をする必要がある。学校の設置者などは、(文科省の)衛生管理マニュアル等に基づいた基本的な感染症対策が徹底されているか、改めて点検してほしい」と指摘。

「各学校では、家庭での健康観察を徹底していただくとともに、学校設置者は保健所との連携を深め、地域の感染状況の迅速な把握に努めてほしい」と述べ、家庭や地域との連携を図るよう促した。

さらに「感染者が各地で増加し、子供たちや保護者も、感染の不安を強く抱いていると思う。学校設置者は、学校における感染対策の取り組み状況について、丁寧に説明をしてほしい」と述べ、児童生徒や保護者に感染対策の取り組みを丁寧に説明するよう学校現場に要請した。

その上で、一斉休校については「現時点で、文科省から一斉休校を要請することは考えていない」と話した。

また、大学入学共通テストに関しては「基本的に予定通り実施する方向で考えている」と説明。その理由として、10月15日に行われた政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会で、共通テストの感染症予防対策として、専門家から「入試は他のイベントと異なり、感染リスクが低い」「大学受験は人生にとって重要であり、感染拡大のステージが上がった地域の場合でも、試験が実施できるよう準備してほしい」「感染がかなり拡大する場合には、むしろ事前の健康管理を厳格に実施すべきだ」などと、試験の実施を前提に、しっかりと準備をしていくことが重要との指摘があったことを挙げた。

文科省では今年5月、学校現場での新型コロナウイルス感染症対策の考え方や具体的な対応策を一冊にまとめた「衛生管理マニュアル」を公表。夏場の暑さ対策に伴うマスクの取り扱いや、運動部などでのクラスター発生を受けた対応策など、改訂版を随時更新して学校現場の感染症対策にガイドラインを示してきた。これをさらに更新するかたちで、来週にも、寒い環境における換気の実施など、寒冷な場面における感染症対策の留意点などを盛り込んだ、新たな改訂版を公表する考えだ。

改訂版の衛生管理マニュアルについて、文科省初中局健康教育・食育課では、「感染リスクはゼロにすることはできない」との認識を前提に、「学校に新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者が一人出れば、すぐに休校を考える学校設置者が多い。もし感染者が出た場合でも慌てることなく、しっかりと対策を行えば、学校活動を維持できることをもっと明確にしたい」と説明している。

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