新設される公共 必要なのは「哲学的なことと科学的な分析」

高校の新学習指導要領で必履修科目として新設される「公共」に関し、「未来の先生フォーラム」2日目の11月23日、「『公共』によって、公民科教育は変わるのか」というテーマで、東京都立国際高等学校の宮崎三喜男教諭によるオンラインセッションが行われた。

「『何ができるようになるか』にシフトを」と話す宮崎三喜男教諭

宮崎教諭は、現場の教員からは「現代社会や政治・経済、倫理と何が違うのか」「どのような授業実践を行うべきか」といった苦悩が伺えると指摘。「新学習指導要領の目指すところは間違っていないと思うが、現場の教員や子供たちの声をもっと反映させていかないと、理念だけが先にいってしまうことになりかねない」と警鐘を鳴らした。

また、社会科ではこれまで「何を学ぶか」や「どのように学ぶか」に重きを置きすぎており、そこから脱却することが求められていると説明。「新しい時代に必要となる資質能力の育成のため、『何ができるようになるか』にシフトしていく必要がある」と力を込めた。

その上で、新設される「公共」の授業に求められていることとして、「生きていく中で自分が判断したり、評価したりするときの価値観についてなど、哲学的なことをきちんと教えること。そしてもう一つは、データを用いながら科学的に分析していくこと」を挙げた。

また、「例えば、契約に関することについても、公共ではこういうことを、家庭科ではこういうことを教えるといったように、他教科との連携を図っていかなければならない」と強調。

さまざまな思考実験など、概念的な枠組みを用いて考察する実践にも取り組んでいるといい、探究的な学習を組み立てる上で、「ただディスカッションさせるだけでなく、思考実験のディスカッション後に国際政治と照らし合わせてみるなど、現実社会の諸課題と結び付けて生徒に考えさせるようにしている」と工夫を語った。

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