「教員の時間外労働は労基法違反」 原告側が会見

教員の時間外労働に残業代を支払うべきだとして埼玉県教委に訴訟を起こした、同県内の公立小学校に勤務する田中まさおさん(仮名)の支援団体は11月20日、オンラインで記者会見を開いた。意見書を提出した、教育法が専門の髙橋哲(さとし)埼玉大学准教授らも出席し、教員の時間外労働の実態は給特法で定められている超勤4項目以外の業務であり、管理職の関与が認められるとして、労働時間を定めた労働基準法第32条違反に問われるとの見解を示した。

髙橋哲埼玉大学准教授(昨年8月1日撮影)

田中さんは2018年9月、教員が行う時間外の業務について、校長の関与がある正当な業務と認め、残業代を支払うことを求めて、さいたま地裁に提訴。これまで10回にわたる口頭弁論が行われている。

この日の会見で田中さんは「県教委はあくまで時間外の業務は認めておらず、教員の自発的な行為だったと主張しているが、校長と教員の関係から、教員は与えられた仕事を拒否できない。時間外の勤務は自発的なものではなく、やらざるを得ないものだ」とあらためて主張した。

髙橋准教授は「超勤4項目以外の時間外業務が、労基法上の業務に該当するのかを判断すべきだという趣旨で意見書を書いた。この点が労基法第37条違反や、給特法違反に該当する時間外勤務命令があったかを争ってきた、従来の裁判との違いになっている」と説明。

その上で、今回の裁判では「職務性は100%認められているし、校長の関与についても、時間外勤務を把握しており、職員会議でその業務についての配分を行っていたことが認められていることから、これは労基法上の労働時間に該当する」と述べ、労基法第32条との整合性が問われると指摘した。

2年以上に及んだ裁判は、来年3月5日に田中さんや髙橋准教授らによる証人尋問が行われる予定で、その後、判決を迎える。

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