都教委、来年度予算要求8757億円 高校1人1台も検討

東京都が11月26日までにまとめた、教育委員会の来年度予算要求(見積)額は8757億円となり、前年度当初予算額より82億円増加した。うち都立・公立学校の教職員の給与関係費は7092億円(前年度比15億円増)、事業費が1664億円(同67億円増)となった。事業費では、ICTを活用した教育の推進に155億円を計上したほか、オンラインを活用した英語学習の充実、都立高校での通級指導などを新規に盛り込んだ。

来年度予算見積における主な項目(11月26日の都教委定例会で報告された資料より)

教職員定数は▽小学校 3万3201人(前年度比413人増)▽中学校 1万6062人(同251人増)▽高校 1万548人(同151人減)▽特別支援学校 5987人(同76人増)。学校の新設や児童生徒数の変化に伴う増減のほか、小学校では教科担任制の推進、中学校では不登校生徒対応に加配教員を活用する。

ICTを活用した教育の推進では、都立学校全校への校内無線LAN配備、小中学校への端末導入支援員の配置支援を行うほか、都立高校において2022年度をめどに1人1台端末環境を構築するための検討を進める。整備する端末は、学校の特色に合わせて複数の端末から選ぶCYOD(Choose Your Own Device)方式などを検討する。

新規の取り組みでは、小学校では推進校(10校程度)で教科担任制を導入し、発達段階に応じた指導体制の充実と、中学校教育への円滑な接続を図る。また、オンラインを活用した英語学習の充実のため、ウェブサイトに多様な映像教材を掲載したり、海外の中高生と英語で交流するオンラインイベントを開催したりといった取り組みを進める。

他にも、全ての都立高校で通級指導を受けられる仕組みを新たに導入するほか、小中学校の知的障害特別支援学級の児童生徒が増えている島しょ部の八丈町では、都内の特別支援学校高等部の分教室を設置する。さらに、病院内教育で分身ロボットを活用した遠隔教育を実施する。

継続した取り組みとしては、公立学校の体育館空調やトイレの整備、スクール・サポート・スタッフの配置支援、オリンピック・パラリンピック教育などを見込む。現在、国での議論が進んでいる少人数学級については予算要求に含めておらず、「国の動向を注視している状況」(総務部教育政策課)という。

11月26日に開かれた都教委の定例会では、この予算要求についての報告があり、委員からはスクール・サポート・スタッフによる学校の支援体制や、インクルーシブ教育の推進、ICTを活用した教育の充実などを重視すべきとする声が上がった。都は来年1月、知事の査定を経て予算案を発表する。

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