就学を続けられない可能性のある高校生 ひとり親家庭の3割

コロナ禍で授業料や教材費の支払いが困難になり、就学をあきらめる可能性がある高校生のいる都内のひとり親家庭は3割に上るとの調査結果を、国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」が11月30日、発表した。

「今後、高校就学を続けられない可能性はあるか」についての回答結果

同調査は、同NGOが8~11月に行った「都内ひとり親家庭高校生給付金」事業の給付金申し込み時に、高校生活における経済的負担などに関して質問する形で実施。355世帯が回答した。

「コロナ禍で高校生活にかかる費用が払えなかったことはあるか」の質問で、「進学や就職など進路に関わる費用」について「支払えなかったことがある」(8.5%)、「これまでにはないが、今後支払えなくなる可能性がある」(82.5%)と答えたのは計91%。

新型コロナウイルスによる経済的理由により今後、高校就学を続けられない可能性はあるのかについて、「はい」は31.8%だった。増えた支出(複数回答)については、食費や水道光熱費が8割を超えたが、通信費が44.5%、オンライン関連の教材費も27.0%あった。

また、同事業の給付金(3万円)の使い道(複数回答)については、通学費が40.6%で最も多く、授業料が40.0%で続いた。

自由回答による保護者の声では「高校に入学してから何かと出費が多く、貯金を切り崩している」「元夫が飲食店勤務のためコロナで所得が激減し、養育費が振り込まれなくなった」などの声が寄せられた。

実際の経済状況については77.7%が赤字と回答し、新型コロナウイルスの影響で「収入が半減以上」が39.7%、「ゼロになった」も18.3%あった。

同NGO国内事業部の川上園子部長は「給付金の使い途の多くが高校就学のために必須の授業料、通学費であったことが、ひとり親家庭の現状を示している。多くが非正規であり、雇用が不安定。また、保護者の声からは教育格差拡大への不安感がみてとれる」と分析する。

同NGOはこうした実態を踏まえ、文科省をはじめとする関係省庁、自治体などへ、経済的に困難な高校生に対する現金給付などの支援や、高校生等奨学給付金への早急な追加予算措置・運用改善を求めていくとしている。

次のニュースを読む >

関連
関連記事