免許失効時の対応徹底へ わいせつ事例の官報記載漏れで

わいせつ行為などで懲戒免職処分となり、免許状が失効した教員の情報が、適切に官報に掲載されていなかった事例を受け、文科省は11月30日、失効した免許状の返納や官報への公告などを徹底するよう、都道府県教委に事務連絡を出して求めた。

教育職員免許法では、懲戒免職処分となり免許状が失効した場合、速やかに管理者に返納することや、免許状の種類・失効の事由・氏名・本籍地を官報に公告すること、さらにその旨を所轄庁と免許状の授与権者に通知しなければならないとされている。また、授与権者も通知を受けた内容を原簿に記入することが定められている。

文科省はわいせつ教員の再任対策として、官報に掲載された免許状の失効情報を検索できる「官報情報検索ツール」の検索可能な期間を、直近3年間から直近40年間へと大幅に延長。都道府県や政令市の教委などが教員の採用に当たり、過去の懲戒免職処分歴を確認しやすくした。今年10月末から直近5年間、来年2月から直近40年間の情報が提供され、その後は年4回、データの更新を行うことを予定している。

ただ沖縄県教委ではこのほど、2013年に発生した中学生の女子生徒へのわいせつ行為による懲戒免職の情報を、官報に掲載していなかったことが分かった。担当者は「外部からの問い合わせで発覚した。なぜ掲載されなかったのか、他にも同様の記載漏れがないかを調査しており、今後こうしたことがないようきちんと対応したい」としている。

官報への掲載が正しくなされなければ、官報情報検索ツールを用いた免許状の失効情報の確認が十分できないことが考えられ、文科省は今回の事務連絡で「採用などにおいて免許状の有効性などを確認する際に重大な支障が生じることとなる」として、官報への掲載や関係機関への通知などの徹底を呼び掛けた。

さらに同省は各都道府県教委に対し、こうした手続きが適切に行われているか点検を行い、不適切な事案が確認された場合には速やかに必要な手続きを行うとともに、同省にも報告することを求めた。

わいせつ行為など性犯罪はその再犯率の高さが指摘されていることから、「懲戒免職処分で免許状が失効しても、3年が経過すれば免許状を再取得できる」という現行の教育職員免許法をより厳しく見直すべく、検討が進められている。また文科省は都道府県・政令市教委に対し、わいせつ行為を行った教員は原則として懲戒免職とすること、告発を遺漏なく行うことを求めている。

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