VRで修学旅行を疑似体験 中止した学校向けに開発

超教育協会(小宮山宏会長)は12月9日、オンラインシンポジウムを開き、VR技術などを活用した修学旅行の疑似体験プログラムを、コロナ禍で修学旅行を中止した学校向けに開発したJTBの試みを紹介した。

VRを活用したプログラムについて説明するJTBの牧野氏(左上、Zoomで取材)

プログラム名は「バーチャル修学旅行360」。修学旅行の思い出作りや修学旅行ならではの学びとともに、コロナ禍で苦境に立たされている旅行・観光業界の支援にもつなげようと、同社は6月から開発に着手し、現在は第1弾として「京都・奈良」を提供している。

半日程度の時間で、スマートフォンに装着して利用する簡易VRゴーグルでVR映像を体験したり、教室と現地をオンラインでつないで、清水焼の絵付けなどの伝統文化を体験したりできる。旅行番組を制作している映像会社による臨場感のある映像に加え、バスガイドとの交流も組み合わせるなど、できるだけリアルな修学旅行を再現したという。

さらにVR映像では、東大寺の大仏の手の平の上でジャンプしたり、清水の舞台から飛び降りたりといった、現実では体験できない要素も取り入れた。

実際に参加した生徒の満足度も高く、ほとんどの生徒が体験後のアンケートで「京都・奈良に行ってみたい」と答えるなど、現地に高い関心を寄せるようになっていたという。

シンポジウムでは、プログラムの開発に携わった同社の教育事業ソリューションセンター開発企画グループマネージャーの牧野雄一郎氏が「バーチャルでの体験がリアルな旅行の需要につながると実証できた。VRを初めて体験したという生徒も多く、未来のデジタル社会の可能性も感じてもらえたのではないか。学校現場に行事や体験学習のデジタル化の事例を提供できた」と解説。「事前学習の教材としても使えるので、活用が広がる可能性がある」と語った。

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