変形労働時間制の導入 一部は来年4月からの実施見送り

改正給特法によって来年4月から、公立学校の教職員に変形労働時間制の導入が可能となるが、年内に関連する条例の改正案を議会に提出する都道府県・政令市は、北海道と徳島県(いずれも提出済み)にとどまることが、教育新聞の取材で分かった。都道府県・政令市の多くが導入に関する検討を進める一方、コロナ禍で学校の働き方改革が進んでいないなどの理由から、一部はすでに来年4月からの導入を見送る方針を固めていた。

本紙は12月1~9日に電話などで、北海道と徳島県を除く都府県と政令市の教育委員会の担当者に、変形労働時間制の導入に関する検討状況を聞いた。その結果、11月や12月の議会に、関連する条例改正案を提出した自治体はなかった。

ほとんどの都道府県・政令市では、年明けの議会に条例改正案を提出するかも含めて、実施時期は「検討中・未定」としており、他の自治体の状況や学校の働き方改革の進捗(しんちょく)を踏まえた上で判断するというところも多かった。

その中でも、秋田県や岩手県、宮城県、福島県、群馬県、静岡県、大阪府、長崎県、熊本県、名古屋市などは、来年4月の改正法の施行に合わせてのスタートは見送るとしたほか、「検討中・未定」でも、現状では来年4月スタートは厳しいとの見方を示すところもあった。

「新型コロナウイルスの影響で先の見通しが立たない。仮に変形労働時間制の導入を可能にしたとしても、今年のような状況が続けば、狙いである夏休み中の休日のまとめ取りもできないのではないか」「導入の前提条件となる教員の在校等時間の上限が守れていない現状があり、導入できる状況にはない」「市町村から導入の要望は特にない」などの指摘もあり、コロナ禍で教員の長時間労働の改善が思うように進まず、導入目的や前提条件の達成が困難な中で、条例整備を急ぐことに慎重な姿勢も垣間見えた。

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