VRで忍者体験する授業 最先端技術での学びを実証実験

仮想現実(VR)で生徒が忍者の動きを体験する授業が12月10日、東京学芸大学附属竹早中学校(藤本光一郎校長、生徒432人)で行われた。生徒らは忍者の衣装に身を包み、「VRソード」や手裏剣を武器に敵を倒すアトラクションに挑戦。予想以上に俊敏な動きを求められ、息を弾ませていた。

VRのアトラクションを体験する生徒

この授業は、東京学芸大学が同校などをフィールドに、民間企業などと組んで最先端技術を駆使した学びの実証実験を行う「未来の学校みんなで創ろう。PROJECT」の一環。訪日外国人向けに施設「VR忍者道場」を運営していた「Five for」がコンテンツを提供し、2年生が2時間のプログラムを体験した。

最初に、生徒らは忍者の衣装に着替えると、講師役の同社のスタッフから英語も交えてのレクチャーを受けながら、柄の部分しかない「VRソード」の動かし方や手裏剣の投げ方などをリアルで練習。その後、VR空間上で、四方から次々襲ってくる敵を避けたり、切ったりするアトラクションゲームを体験した。VR空間では「VRソード」に刃が出現し、体の動きにリンクするため、生徒らは歓声を挙げながら、本気で体を動かしていた。

「最初は『VRなのに忍者?』と思っていたけれど、動きが直接反映されて面白かった。1人でスポーツの練習をするときなどでも使えそう」と参加した生徒。VRに興味を持つきっかけになったようだった。

コロナ禍で修学旅行などの学校行事が中止となった同校。生徒の様子を見ていた学年主任の上園悦史教諭は「最初は少し恥ずかしがっていたが、スタッフのファシリテートもあって、いい体験の場になった。VRは新しい技術で、今日の授業は教育への活用を考えていく第一歩になれば」と手応えを感じていた。

忍者の衣装に着替えて動きを学ぶ生徒ら

「VR忍者道場」も、新型コロナウイルスの感染拡大による訪日外国人の減少の影響で、現在は休業している。同社の赤田恭子取締役は「このVR忍者道場を移動型の体験施設として小中学校などを訪問することもできるのではないか」と話す。

プロジェクトを主導する松田恵示東京学芸大学副学長は「VRは、自分の動きがバーチャル空間に溶け込み、自分で視点の移動ができるので、主体的にコミットしやすい。さらにコンパクトなものになれば、世界とつながりながら、武道やダンスなどが手軽にできるようになる」と、学校の教育活動で活用されていく可能性を語った。

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