【大学入試】記述式は個別試験で出題 検討会議で議論

大学入試改革の仕切り直しに向けた議論を進めている、文科省の「大学入試のあり方に関する検討会議」は12月11日、第19回会合をオンラインで開催し、記述式問題の出題を中心に、委員間でディスカッションを行った。委員からは、大学入学共通テストでの記述式問題の出題は困難であり、各大学が個別に学科試験や小論文として行える方策を検討するよう求める意見が多く出た。

記述式問題について議論した検討会議の第19回会合(YouTube配信を取材)

この日の会合では、座長代理の川嶋太津夫・大阪大学高等教育・入試研究開発センタ―長から論点の整理が示された。そこでは、記述式問題を巡るこれまでの議論や実態調査の結果を踏まえ、①記述式問題の意義、問うべき能力、対象教科等②共通テストにおける記述式出題の実現可能性③個別入試における記述式出題④国による出題支援措置⑤高校までの教育の充実⑥大学入学後の教育の充実――の6つを提示。それに基づいて議論が進められた。

記述式問題を共通テストで出題すべきか、各大学の個別試験で出題すべきかを巡っては、柴田洋三郎・公立大学法人福岡県立大学理事長・学長が「記述式問題は、思考力、判断力、表現力を問うのに最もよいが、多様な教科科目を超えた設問もあるのではないか。各大学でやる場合は、小論文やエッセーとしてできるが、これを共通テストでやると、どうしても科目区分があるので、明確にしないといけない。共通テストと各大学の個別試験では性格が異なってくる」と、共通テストの枠組みで実施することに難色を示した。

また、渡部良典・上智大学言語科学研究科教授も「(記述式問題を)各大学の個別試験で実施するのであれば、大きな問題はない。共通テストとして実施するとなると、パフォーマンステストの一種になるので、採点者の訓練が必要で、採点の信頼性は公表されてしかるべきだ」と、共通テストで出題した場合の課題を指摘。各大学がアドミッション・ポリシーに基づいた独自の記述式問題を出すべきだとする意見が大勢を占めた。

その上で、大学の規模などにより、記述式問題の採点作業が困難な大学への支援や、大学間での問題作成の連携などを進める必要性を挙げる声もあった。

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