第3次補正予算案を閣議決定 教職員の自己研鑽を支援へ

政府は12月15日夕、臨時閣議を開き、今年度の第3次補正予算案を閣議決定した。文科省関連は総額1兆1830億円で、教育関連ではコロナ禍に対応するための教職員経費など感染症対策支援、GIGAスクール構想で対象となっていない高校のICT環境の整備、工業科や農業科など職業学科のICT環境を整備する「スマート専門高校」の実現、学校施設の衛生環境改善や老朽化対策などを盛り込んだ。

臨時閣議後に記者会見し、第3次補正予算について説明する萩生田光一文科相

学校での感染症対策の支援には341億円を計上。学校で必要となる保健衛生用品の購入費とあわせ、夏季休業期間の短縮などにより研修期間を逸した教職員に対して、GIGAスクール構想に伴うICT活用の指導方法研究など、ポストコロナ時代に対応した資質能力の向上を図るための自己研鑽や能力開発に向けた支援を行うとした。

臨時閣議後に記者会見した萩生田光一文科相は「自分が必要な書籍を購入する、あるいは大学などの研修会に参加するなど、自分自身でテーマを考えて対応していただきたい。基本的に任命権者や服務監督権者が計画して実施すべき研修や、初任者研修などのいわゆる法定研修を除いて、教職員の自己研鑽や能力開発に資する研修などを対象とする」と説明した。

想定するのは指導法の開発などに資する教材や、関連図書の購入外部講師を招いてのオンライン指導などに係る校内勉強会などのへの支援。具体的な実施方法は、各自治体・学校の検討に委ねる。

第3次補正予算案ではまた「スマート専門高校」の実現に274億円を計上した。農業・工業・商業高校など専門高校で実習・実験に使う、設備や装置の導入・更新に学校設置者が活用できるもので、大容量のデータ分析に対応できるハイスペックなパソコンや、実習室のネットワークなどの整備を想定している。

文科省の担当官は「専門高校の実習や実験の装置が老朽化しており、(卒業生が)企業に就職した時にギャップを感じるというケースがあるため今回、一気に整備を進める」と説明する。最先端の職業教育を行い、地域の産業界を牽引する職業人材を育成するねらい。

高校生のICT・オンライン環境整備については、低所得世帯の生徒が使用するICT端末や通信環境の円滑化に向けた整備に161億円を計上。さらにオンライン学習システムの拡充、全国学力・学習状況調査のCBT化に向けた調査研究などを含め、ICT環境の整備として計259億円を計上した。

萩生田光一文科相は「地方自治体が独自の財源を確保して、端末の調達を進めている事例や、個人の端末の持ち込みを進めている事例など多様な実態がある。文科省としてはこのような多様な実態を踏まえ、設置者の取り組みの支援として、子供の学びの保障と教育の機会均等の観点から、低所得世帯の高校生に対する対応などを目的として設置者が行う端末整備に対して補助を行う」と説明した。

さらに、コロナ禍の影響で困窮する高校生への就学支援として102億円を計上。授業料以外の教育費を支援する「高校生等奨学給付金」の一環として、住民税非課税世帯に対し、オンライン学習にかかる通信費相当額(1万円)などを加算支給する。

そのほか、学校施設の衛生環境改善や耐震対策、老朽化対策、防災機能強化の整備のため、2365億円を計上。内訳は公立高校に1305億円、私立学校に95億円、認定こども園に150億円とした。またスポーツイベントなどの開催や子供の運動機会創出の支援に58億円、文化芸術による子供育成総合事業などに85億円を計上している。

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