コロナによる子供の貧困対策不十分 ユニセフが新報告書

ユニセフ(国連児童基金)のイノチェンティ研究所は12月11日、コロナ禍が子供の貧困問題に与える影響をまとめた報告書を公表した。政府の財政支出のうち、感染拡大の第1波の間に、子供や子育て世帯の支援に割り当てられたのは2%に過ぎず、子供の貧困リスクに対処できていないと警鐘を鳴らした。

新たに発表された報告書『COVID-19を越えて家族と子供を守る:先進国における社会的保護』では、日本を含むEUやOECD(経済協力開発機構)に加盟する41カ国を対象に、コロナ禍が子供に与える社会的・経済的影響と、各国政府の初期対応について分析した。

それによると、これらの国では、今年2~7月末までに10兆8000億ドルが新型コロナウイルスの対応に費やされたが、そのうち約9割が、企業や企業を通じた経済対策に充てられたとし、子供や子育て世帯に十分な対策が取られなかったと指摘。

さらに、3分の1の国では、子供への支援を明確な目的とした政策を実施しておらず、子供や子育て世帯に向けた何らかの対応策を講じた国でも、その大部分は平均で3カ月程度と短期的な支援にとどまったことから、長期に及ぶコロナ禍による子供の貧困リスクに対処するには不十分だと強調した。

その上で、報告書では多様な支援策の展開や、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成を視野に入れた長期的な貧困対策、子供・家族政策の強化などを提言した。


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