変形労働時間制の条例改正案 徳島県で可決、全国2例目

徳島県議会は12月18日、公立学校の教員に対する1年単位の変形労働時間制の導入を可能とする「義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例」の改正案を、賛成多数で可決した。条例改正案の可決は北海道に続き2例目となる。

1年単位の変形労働時間制は、学期中の繁忙期の一部で教員の勤務時間を延ばす一方、その分を夏休みなどの休日のまとめ取りに充てられるようにする仕組みで、昨年12月に成立した改正給特法で、自治体が条例を定めれば、来年4月からの実施が可能となっている。

条例改正案の可決を受けて、徳島県教委では来年4月からの施行に合わせて、関連する規則の改正や制度の内容について、各学校、自治体への周知を行う。

教育新聞が都道府県と政令市に取材したところ、年内の議会で変形労働時間制の導入を可能にする条例改正案を議会に提出したのは北海道と徳島県にとどまった。その他の都府県と政令市では、条例改正案の議会への提出を「検討中」としており、一部では今年度中の提出を見送るとしている。

12月14~17日に教育新聞が実施した読者投票「Edubate」では、1420件のうち「4月に導入すべき」は16%、「4月以降に導入」は18%、「導入そのものに反対」は58%、「どれでもない」は8%で、4人に3人が来年4月からの導入を見送るべきだと回答しているなど、慎重な声も多くみられる。

中教審「学校における働き方改革特別部会」で部会長を務めた小川正人放送大学教授は、12月21日に行われた教育新聞などの合同取材で、「コロナの影響で、1年単位の変形労働時間制の導入の前提条件となる時間外勤務が実現している状況に、全国的になっていない。そんなにあせってやることではない。最低でも、上限指針で示された月45時間、年間360時間の時間外勤務を達成できた段階で、学校現場からの要望を踏まえて整備してからでも遅くはない」と、条例整備を急ぐ動きに疑問を呈した。

また、教育新聞の読者投票の結果については「真っ当だと思う。中教審の議論でも、1年単位の変形労働時間制の導入は、まずは学校ごとに議論して、変形労働時間制の導入ができる状態になった段階で手を挙げ、それに基づき市町村が前提条件をクリアしているかなどをチェックして、条例化を検討することが基本だったはずだ」と指摘した。


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