大学のオンライン授業の課題 東工大がオンラインシンポ

東京工業大学は12月21日、コロナ禍におけるオンライン授業による大学教育の変容などをテーマとした「教育革新シンポジウム2020」をオンラインで開催した。「学生のエンゲージメントを高める授業づくり」をテーマに、大学や高校でのオンライン授業について研究者らが報告した。

オンライン授業の成果について発表する大浦准教授(Zoomで取材)

大学の正課外活動について研究している池田めぐみ東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター助教は、サークル活動やインターンシップ、学生プロジェクトなど、多岐にわたる大学の正課外活動が、大学生にとって、大学への適応やキャリアレジリエンスをはじめとする、さまざまなスキルの獲得につながっていると強調。

コロナ禍によって、これらの正課外活動はオンライン化が進んだものの、人間関係の構築やモチベーションの維持、雑談によるちょっとした情報交換などがオンラインでは難しく、課題になっていると指摘した。

池田助教は「正課外活動は、学生の孤独感を減らして適応を促す効果があるが、人間関係づくりなどができない現状にあることを大学の教職員が把握して支援したり、履修相談や広報活動の充実などを創出したりしなければいけない。体験型の授業など、正課外活動の実践を正課の中に取り入れることで、スキルの獲得につなげることもやっていく必要があるが、学生の自発性をどこまで支援できるのかという問題もある」と話した。

また、大浦弘樹・東京工業大学教育革新センター准教授は、同学でのオンライン授業の取り組みや、学生と教員に実施したアンケートの結果について報告。学生の評価が高かった教員の授業を横展開するため、学内限定のシンポジウムで実践の共有を行っていることなどを紹介した。

大浦准教授は「個人的な意見だが、最近までは、今後、大学でオンライン授業が定着するのかといった、ある意味で現在直面している問題ばかりを考えていたが、そもそも今までやってきたことをオンラインでやるという視点ではなく、何を目標に授業づくりをするのかといった、問題のリフレーミング(違う枠組みで考える)、アンラーン(学んだことを捨て、学び直す)が求められているのではないか」と問題提起した。

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