契約に関する知識定着に課題 消費者庁が高校生に追跡調査

消費者庁は12月22日、同庁制作の消費者教育教材『社会への扉』の効果を検証した、追跡調査の結果を公表した。2017年度に同教材を使用して授業を受けた高校1年生の生徒に、学年が上がるとともに同じ質問を行ったところ、「契約の成立時期」や「契約の解約」に関する正答率は、授業後に一時的に高まるものの、その後に低下するなど、知識の定着に課題がみられた。

経年による正答率の低下

消費者行政新未来創造オフィスが徳島県に設置されたことに伴い、同庁では同県と連携し、17年度から県内の全ての高校などで『社会への扉』を使用した消費者教育の授業を、原則として高校1年生で実施している。その際、授業の実施前と実施後、高校2年生、3年生で、消費生活に関する知識を確認する同じ問題を出し、知識の定着度合を経年比較した。

その結果、問題の正答率の平均値は、17年度、18年度、19年度共に、授業前は4割程度だったのが、7割程度まで増加。特に、契約成立のタイミングに関する正答率については、授業前が1割程度だったのに対し、授業後は7割程度まで上昇した。

17年度に高校1年生で授業を受けた学年について、その後の経年変化を見てみると、各問の正答率は授業後よりも減少しているものの、授業前の正答率よりは高かった。

一方で、契約成立のタイミングや成立した契約が原則解約不可であることなど、授業前より授業後で正答率が大きく伸びた問題は、授業の1年後、2年後の正答率が授業後の正答率の半分程度にまで下がることが分かった。

この結果を受けて同庁では、『社会への扉』の活用には一定の効果があるとしたものの、知識の定着や意識向上のため、高校卒業前などに、同教材の「確認シート」を用いて再度振り返りを行うことが望ましいとしている。

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