オンライン家庭学習の特例 来年度から非常時対応で恒久化

コロナ禍の特例措置として通知された、オンラインによる家庭学習の指導上の取り扱いについて、萩生田光一文科相は12月25日の閣議後会見で、子供たちが登校できないような非常時に限った「学びの保障」の措置として恒久化し、来年度から実施する考えを明らかにした。指導要録に記録欄を新たに設けるほか、家庭学習の成果が一定の要件を満たした場合には、対面での再指導を不要とすることを想定している。コロナ禍におけるオンライン教育の特例は政府の規制改革推進会議が恒久化を強く求めており、菅義偉首相が12月21日の同会議議長・座長会合で今年度中に結論を出すよう指示していた。

オンライン家庭学習について説明する萩生田光一文科相

コロナ禍の特例措置は、新型コロナウイルスの感染拡大で全国の学校が一斉休校になる中、学校が課した家庭学習の成果を学習評価に反映できるとともに、学習内容の定着が確認できることなどを要件として対面での再指導を不要とすることができる、との内容で、4月10日付で都道府県教委などに通知された。この通知が例示した家庭学習には、教師による同時双方向型のオンライン指導を通じた学習などが含まれており、政府の規制改革推進会議では、オンライン教育を進める規制改革の一つとして、特例措置の恒久化を繰り返し求めてきた。

萩生田文科相は特例措置の恒久化を図る目的について、「新型コロナウイルス感染症を含め、子供たちが登校できないような非常時における学びを保障するため」と述べ、感染症や自然災害で学校が一定期間にわたって臨時休校になるような非常時を想定した、限定的な措置との見方を示した。具体的なイメージとして「GIGAスクール構想で整備される1人1台端末などを活用し、自宅などで同時双方向によるオンライン指導を受けるなど、対面での授業に相当する効果が得られる教育を受けた場合を想定している」と説明した。

家庭学習の学習評価への反映については「こうした教育を受けた場合、その実施日数や参加日数等を特例の授業という形で記録する欄を指導要録に新たに設ける」と表明。さらに「学習評価への反映や一定の要件を満たした場合には、対面での再指導をしないことができるようにすることを考えている」と話し、来年度から実施する考えを示した。

また、規制改革推進会議では、オンライン教育を推進する一環として、義務教育段階のオンライン授業で、受信側に教員の配置を必要とする要件の見直しについても議論されてきた。

これについて、萩生田文科相は「学校教育においては、教師が子供たち一人一人の日々の様子、体調や理解度を直接確認、判断し、子供たちの理解を高めたり、生徒指導を行ったりすることが重要。多様な子供たちへのきめ細かいケアや、ケガや急病等の不測のリスクに対応する安全管理の観点からも、受信側に教師を配置することが必要であることは何ら変わりはない」と指摘。中教審の審議などでPTAや校長会からも受信側に教師を配置する必要があるとの意見が強いことに触れた上で、現段階で要件を緩和する考えについて「全くありません」と述べた。

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