児童手当の見直しに反対意見相次ぐ 子ども・子育て会議

内閣府の「子ども・子育て会議」は12月25日、第55回会合をオンラインで開催し、新たな保育の受け皿確保などを盛り込んだ「新子育て安心プラン」や、全世代型社会保障検討会議で示された児童手当の特例給付の見直しなどを議論した。年収1200万円以上の家庭で児童手当の特例給付を廃止する方針については、反対する意見が相次いだ。

「意見をしっかり受け止め、制度設計を詰めていく」と話す坂本少子化担当相

12月21日に厚労省が公表した「新子育て安心プラン」では、25~44歳の女性の就業率の上昇に応じて、2021~24年度末までの4年間で約14万人の保育の受け皿を確保。それに必要な約1440億円の追加経費のうち、約1000億円は事業主拠出金を充て、残りは主たる生計維持者の年収が1200万円以上の家庭への児童手当の特例給付を、22年10月支給分から廃止することで捻出する。内閣府では、これにより全体の4%に当たる約61万人の子供が影響を受けると試算している。

この日の会合では、この児童手当の見直しに対して、複数の委員から懸念が示された。

駒崎弘樹・全国小規模保育協議会理事長は「もう決まったことではあるが反対だ。子供たちへの予算を削って行うのは、いかがなものか。こんなことをするくらいなら(幼児教育・保育の)無償化などしないで、その財源を使った方がよかったのではないかと思わざるを得ない」と強く批判。

山本和代・日本労働組合総連合会副事務局長は「子供は育ちの場を選べない。与えられた環境で成育していくしかないわけなので、子供の最善の利益を考えるなら、児童手当は全ての子供に対して公平に支給されるべきと考えている。保護者の所得に条件を設けて、支給を停止するのは不適切だ」と指摘した。

また、月本喜久・全日本私立幼稚園PTA連合会副会長は「見直しをしてほしくないというのが本音だ。特に今はコロナの影響から収入が減るなど、何かと大変な状況にある。新プランで14万人の受け皿を確保するために、年収1200万円の人の特例給付を廃止するというのは、保育の無償化が実現して1年余りなのに、ある種の矛盾を感じる」と訴えた。

この他にも、共働き世帯が増えていることから、主たる生計維持者の年収ではなく、世帯合算を用いることや多子世帯への拡充を検討すべきだという意見も出た。

会合の最後、坂本哲志少子化担当相は「(児童手当の見直しを)実現するため、所要の改正法案を次期通常国会に提出する予定でいる。本日、委員の皆さんからいただいた意見をしっかり受け止め、今後、制度設計の詳細を詰めていく」と述べた。

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