25年までに女性校長を2割に 男女共同参画基本計画

政府は12月28日までに、2021年度から5年間にわたる女性の社会参画に関する施策の基本方針をまとめた「第5次男女共同参画基本計画」を閣議決定した。2020年代のできるだけ早い段階で、指導的地位に就いている女性の割合を3割程度にする新たな目標を設定。教育分野では、25年までに女性校長の割合を2割にするなどの成果目標を掲げた。

第5次基本計画で掲げられた目標

日本は諸外国と比べ女性の社会参画が遅れているとされ、19年に世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ指数では、153カ国中121位、教育分野では91位となっている。政府は03年から、20年までに指導的地位に就く女性の割合を30%にする目標を掲げていたが、事実上この目標は達成できず、第5次基本計画では改めて、「20年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合が30%程度」という目標を再設定した。

第5次基本計画では、特に、男女共同参画についての国民の意識変革が求められるとして、教育の役割の重要性を強調。25年までの成果目標として▽副校長・教頭の割合 25%▽校長 20%▽女性の教育委員のいない教育委員会の数 0――などとすることを定めた。

文科省が20年12月22日に公表した19年度の「公立学校教職員の人事行政状況調査」によると、小中高、特別支援学校における女性校長の割合は16.4%、副校長は23.9%、教頭は22.5%で、過去最高となるなど、増加傾向にある。一方で、国立女性教育会館が18年に実施した「学校教員のキャリアと生活に関する調査」で「将来、管理職になりたいか」と管理職以外の教員へ尋ねたところ、「ぜひなりたい」と「できればなりたい」の合計は、女性で7.0%にとどまるなど、環境整備や意識変革には課題が残る。

第5次基本計画では、女性が管理職選考を受けやすい取り組みについて、教育委員会に検討を促すとしたほか、学校教育での男女平等を促進するため、教員研修の充実や男性の育児休業の取得促進、マタニティ・ハラスメント防止などを進めるとした。

また、キャリア教育での男女共同参画の意義やワーク・ライフ・バランスの学習、進路指導を担当する教員や保護者に対しての、女性が高等教育を受けることや、女性の進出が遅れている理工系分野の仕事への理解促進などをうたった。

男女共同参画会議で基本計画の答申を受け取る菅首相(首相官邸HPより)

閣議決定を前に開かれた「男女共同参画会議」第62回会合に出席し、第5次基本計画の答申を受け取った菅義偉首相は「本計画の策定過程においては、これからの社会を生きる若い女性も含め、多くの方々から頂いたご意見を正面から受け止め、可能な限り反映されるように努めた。女性が直面する具体的課題を一つ一つ解決していくことは、全ての女性が輝く令和の社会のために不可欠だ。わが国の人口の51%は女性だ。女性の声を十分に政策に反映させ、指導的地位にある人々の性別に偏りがない社会を目指していく」とあいさつした。

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