小児性愛障害の研究など要望 わいせつ教員対策で自民党

児童生徒などにわいせつ行為を行って懲戒処分を受けた教員の再任への対策をめぐり、自民党は1月14日、文部科学部会を開き、包括的政策に実効性を持たせる方針を改めて確認した上で、文科省に対し、小児性愛障害の医学的知見を踏まえた研究や対策について厚労省と取り組むよう求めた。また、1月18日に開会する通常国会への提出を見送った教育職員免許法の改正に関連し、改めて教員免許の在り方を検討し直すよう促した。

自民党文部科学部会拡大役員会

赤池誠章・文科部会長(参院議員)によると、部会では、わいせつ教員への厳正な対処や予防的取り組み、採用段階の取り組みという包括的な政策に実効性を持たせていく方針を確認。小児性愛を教員免許交付の欠格要件として教育職員免許法の改正に盛り込む考え方については「どういう病気で、どうやったら診断や治療ができるのか、残念ながら医学的知見や対策が不十分だし、専門家も少ない」(赤池氏)として、厚労省とともに研究や対策に改めて取り組むよう要望した。

また、部会では、教育職員免許法の改正について「そもそも論として、教員免許自体の在り方をしっかり議論すべきだ」との意見が出され、文科省に教員免許の在り方を検討し直すよう求めた。

赤池氏は「わいせつ教員への予防的、厳正な対処という中で、教員免許の在り方そのものを考えたほうがいいという意見や、マイナンバーと連携すべきという意見も出た。自民党として以前から教員免許の国家資格化を提案していたこともあり、こうしたことも含めて議論してほしいと求めた」と説明した。

わいせつ教員対策をめぐっては、文科省は児童生徒へのわいせつ行為で懲戒免職処分を受けた教員が再び教壇に立つことがないように、懲戒免職で教員免許状が失効した場合、欠格期間を実質的に無期限とする教員免許法の改正に取り組んできたが、内閣法制局との調整の結果、刑法上の「刑の消滅」などとの均衡がとれない判断。さらに小児性愛の診断を受けた人に教員免許状を授与しないとする法改正を検討していたが、内閣法制局が「小児性愛は概念が十分に明確とは言えない」と指摘し、厚労省からも「現状では、疾病として診断基準等が確立されているとは言えない」との回答があったことから、萩生田光一文科相は昨年12月25日の閣議後会見で、「法制上乗り越えられない課題がある」として、1月からの次期通常国会への法案提出を見送る考えを表明した。

また、教員免許の国家資格化をめぐっては、萩生田光一文科相が昨年6月8日の講演で、「学校の先生こそ、本当は国家資格の方がいいのではないか」と述べ、現在の都道府県ではなく、国が教員免許を交付すべきだとの考えを明らかにしている。

昨年12月22日に文科省が公表した「令和元年度公立学校教職員の人事行政状況調査」によると、2019年度にわいせつ行為やセクシュアルハラスメントにより処分を受けた公立学校の教員の数が 273人に上り、18年度の 282人に次ぐ過去 2 番目の多さとなり、153人が懲戒免職となった。

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