「強制でなく選択制」 学習履歴とマイナンバー連携を説明

平井卓也デジタル改革相は1月20日、角川ドワンゴ学園N高校の部活動「N高政治部」で特別講義を行い、生徒らと意見交換を行った。その中で、GIGAスクール構想で注目されている学習履歴(スタディ・ログ)管理のための学習者IDをマイナンバーにひも付けることについて、「(転校時などに)本人が必要なら、自分の学習履歴を持って移動できるということ。本人が望まないならやらなくてよい」と、その目的を改めて強調した。

N高政治部で特別講義を行った平井卓也デジタル改革相(左)と、司会の三浦瑠麗氏

特別講義では「小中学校の学習履歴や試験の成績をマイナンバーカードにひも付けし、オンラインで管理をする必要が本当にあるのでしょうか。個人的にはマイナス面しか思い付きません」という質問が出された。

これに対し平井デジタル相は「今、グーグル・アップル・マイクロソフトという3つのOSをいろいろな学校がバラバラで使っており、(児童生徒は)それぞれIDを自分の学校で作り、(自分の学校に)自分の勉強をしたデータがある。ただ転校する時などに、自分で持っていくことができず情報連携ができない。そこで考えたのが、本人が必要なら自分の学習履歴を持って移動できる、ポータビリティーの話だ」と、その背景を説明した。

また「(学習履歴を持って移動)できるようにしておきますか、どうですか、という話で、いやな人はやらなくてよく、必要な人だけポータビリティーを使えばよい。強制ではなく、選択制にする。誰かがデータの管理をして、どうにかしようということではない。病院のカルテのようなもので、学校が個人の同意なしに勝手に誰かに見せるということはできない」と強調した。

さらに「デジタルでなく紙の世界の場合は、皆さんのデータは誰に見られたかも分からないし、誰にコピーされて保存されているかも分からない。デジタルデータの方が『誰が見たか』という履歴が残るだけ、気持ちとしてはよいのではないかと私は思う」と述べた。

N高政治部の生徒と意見交換する平井卓也デジタル改革相

特別講義では、N高政治部の25人の部員のうち約20人が、学習者IDとマイナンバーをひも付けする選択肢が与えられることについて「賛成」を表明。司会を務めたN高政治部特別講師の三浦瑠麗(るり)氏(国際政治学者)は「選べる時代になった時には、選ぶことの意味や選ばない権利についても、しっかり教育する必要がある」と語った。

政府が昨年12月25日に閣議決定した「デジタル・ガバメント実行計画(改訂)」では、「GIGAスクールにおけるマイナンバーカードの有効活用」が盛り込まれ、学習履歴の活用に必要な学習者IDとマイナンバーカードとのひも付けなど、転校時などの教育データの持ち運びの方策を2022年度までに検討し、23年度以降、希望する家庭・学校が活用できるように取り組むことが明記されている。

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