子供の視力低下の調査研究へ ICTガイドブックに対策反映

菅義偉首相は1月21日、参院本会議での各党代表質問で、GIGAスクール構想によるデジタル端末の使用が増えることで児童生徒の視力低下が懸念されることについて、「今後、児童生徒の視力と日常生活との関連について文科省で改めて調査研究を行い、ICT活用に関するガイドブックにも反映していく」と述べ、子供の視力低下への対策を進める考えを示した。立憲民主党の水岡俊一議員の質問に答えた。

水岡議員は、児童生徒の視力低下について、文科省が2019年度に行った学校保健統計調査で、裸眼視力が1.0未満の児童生徒の割合が、小中高とも40年前と比べて大幅に増加していると指摘。「目から30センチ以内で30分以上、ものを見続けると近視は進行するので、PCやタブレットを使った授業では、よほど注意しないと近視を増やすことにつながる。これから教育現場で子供が触れるデジタル端末は増えるばかりで、視力悪化について科学的なエビデンスに基づいた対応や対策が必要と考えるが、首相の考えを示してほしい」とただした。

参院代表質問で答弁する菅首相(参議院インターネット審議中継より)

これに対し菅首相は「今後GIGAスクール構想を推進し、教育現場でICT活用を進めるにあたって、児童生徒の健康面に留意することも重要だ。デジタル端末を使う機会が増える中で今後、児童生徒の視力と日常生活との関連について文科省で改めて調査研究を行い、ICT活用に関するガイドブックにも反映していく」と答え、子供の視力低下への対策を進める姿勢を示した。

文科省が毎年行っている学校保健統計調査によると、裸眼視力が1.0未満の児童生徒の割合は、2019年度は小学生34.57%、中学生57.47%、高校生67.64%で、40年前の1979年度の小学生17.91%、中学生35.19%、高校生53.02%と比べるといずれも大きく増え、特に小学生ではほぼ2倍となっている。

こうした状況を踏まえ、文科省は来年度に4200万円を予算化し、全国約9000人の小中学生を対象に、近視の実態とライフスタイルの関連を調査する方針。具体的には小学1年から中学3年まで学年ごとに1000人ずつを対象に、デジタル端末の使用や屋外活動の状況などを調査し、視力低下を防ぐための生活指導や注意点などをまとめたいとしている。

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