性別で分けない制服 指導や販売法で課題指摘、福岡市

性的少数者などに配慮して、福岡市が今年度から全市立中学校で導入した選択制標準服に関し、「福岡市の制服を考える会」は1月21日、生徒指導や販売方法に課題があるとした要望書を市教委に提出した。教職員から「選択できるのは女子生徒だけ」と指導があったり、申込用紙が男女別の仕様になっていたりなど、運用法についての課題が指摘された。

同市では今年度から全市立中学校で、スラックスかスカートかを選べる標準服を導入。同会によると「A/B」や「1型/2型」など性的少数者に配慮して表記する販売店がある一方で、「男子体型用/女子体型用」と男女別に表記する販売店もあるという。

また申込用紙を男女別にした上で、男子生徒のものは選択できない仕様になっているケースも報告された。学校現場でも、入学説明会で教師から「選択できるのは女子だけ」と指導があったとの相談もあるという。

同会の後藤富和弁護士は教育新聞の取材に、「残念だが、一律に決められたものとして受け止め、『生徒自身において自分が活動しやすいと思う学生服を自分の意思で選ぶ』という、選択性標準服の本来の趣旨を理解できていない教員が一部いる」と指摘。男子生徒がスカートを選びにくい実態はあるかもしれないとしつつ、「教師が『選択させない』と門戸を閉ざすのは許されない。『選びたい』と生徒が手を挙げたとき、どうやって教師や周りの大人が寄り添って支援できるかが大切だ」と強調した。

要望書ではその他に、性別によって区別したり、生徒の人権を侵害したりする校則の運用や生徒指導を止めるように求めた。また校則の見直しを巡っては、熊本市教委が今年度実施した、生徒や保護者対象のアンケート調査を導入し、実態に沿った内容を反映させるように提案した。


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