いじめゼロへ意見交換 全国いじめ問題子供サミット

いじめゼロへ意見交換 全国いじめ問題子供サミット
初めてオンラインで行われた「全国いじめ問題子供サミット」
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 いじめをなくそうと全国の小中学生が意見を交わす「全国いじめ問題子供サミット」が1月23日、オンラインで開かれた。いじめゼロに向けた各校の独自の取り組みが発表されたほか、いじめを防ぐために必要な対策について意見を交わした。

 同サミットは毎年開かれ、今年で7回目。コロナ禍の中、今回は「『いじめ』って何?~私たちが考える『いじめ』について知らなきゃいけないこと~」をテーマに初めてオンラインで開かれ、全国47の自治体から71校、計194人の小中学生が参加した。

 はじめに萩生田光一文科相がビデオメッセージで「10年後20年後に入学する子供たちが安心できるよう、いじめを許さないリーダーとして、全校集会や地域の集まりなどでみなさんの思いを伝えてください」と言葉を送った。

 サミットでは参加校が3つのグループに分かれて、それぞれの学校でいじめをなくすために取り組んでいる独自の事例を紹介。青森県つがる市立柏中学校は、「団結~ONE TEAM(ワンチーム)」をスローガンに、いじめ防止ポスターや動画CMの制作に加えて校内でパネルディスカッションを行い、「SNSなどでの悪口をやめる」「嫌という気持ちを伝える」といった意見を出し合ったことを説明した。

 群馬県高崎市立榛名中学校は、コロナ禍で生徒間の関係づくりが進まないことやストレスによるいじめの発生を心配して、例年とは異なる活動を計画。地域でコロナ対策に向き合う人たちへの感謝を伝えるDVDを全校生徒で作成したほか、互いを認めあう活動を各学年や学級で実施したことを発表した。

 また、広島市立中広小学校は、「いじめゼロプロジェクト」として、いじめかどうかが判断しにくい11項目の行為について動画を作成。生徒が視聴し、いじめかどうかを考えた上で、各クラスで「いじめ防止」のスローガンを作成したことを紹介した。

 続いてサミットでは、いじめについて必要な知識や、いじめ問題に対応するために必要なことについて生徒たちが意見交換した。生徒たちは次々と手を挙げて「自分がいじめの傍観者になっているかもしれないと理解することも必要だ」「保護者や先生に話しやすい環境をつくることが大切だと思う」「いじめについて共通意識をもって、児童生徒が中心になって集会を開ことが必要だ」などと積極的に意見を出し合った。

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