児童生徒の自殺対策 「1人1台端末で新たな相談体制」

児童生徒の自殺が過去最多に上り深刻化する中、萩生田光一文科相は1月28日に開かれた参院予算委で、「大変重く受け止めている。4月から小中学生に1人1台の端末が配備されるので、これを活用した相談体制を厚労省と連携して考えたい」と述べ、GIGAスクール構想による端末の配備に合わせて、自殺を防ぐための相談体制を整備する考えを示した。

子供の自殺対策について答弁する萩生田光一文科相

同日開かれた同委員会では、子供の自殺対策を問う質問が相次ぎ、谷合正明議員(公明)は「先進国で一番深刻である児童生徒の自殺への対策は、喫緊の課題だ。政府を挙げて自殺対策を強化すべきと考えるがどうか」とただした。また、伊藤孝恵議員(国民民主)は「子供たちが抱えきれない悲しみを前に死を選んでいる。学校の居場所がすごく大切だと思うが取り組みを教えてほしい」と質問した。

これに対して萩生田文科相は「児童生徒が自ら命を絶つのはあってはならないことであり、実態として自殺が増えていることを大変重く受けとめている」と述べ、特にコロナ禍で就学進学をあきらめることがないよう、家計が悪化した家庭への財政的な支援を進めていることをはじめ、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置の充実、24時間子供SOSダイヤルの周知、SNSを活用した相談体制の整備など、自殺を防ぐ対策に努めていることを強調した。

また、自殺の予防につながるツールに関して、「表面化しにくい問題の早期発見や早期対応に資する、スクリーニング活用ガイドを昨年3月に作成し、周知徹底を図っている。ITを活用したリスク評価ツールも含め、さまざまな手法があることを各教委などに周知したい」と述べ、児童生徒の抱える問題の未然防止につながるツールの活用も積極的に図る姿勢を示した。

さらにGIGAスクール構想に伴う取り組みとして、「4月からは小中学生に1人1台端末が配備される。これを活用した相談体制というのも、厚労省と連携を取りながらしっかりやりたい」と述べ、新たな相談体制の整備にも乗り出す考えを示した。

警察庁の自殺統計(速報値)によると、昨年の児童生徒の自殺は、1月から11月までで小学生13人、中学生120人、高校生307人の計440人に上り、統計を始めた1980年以来、過去最多となった。

文科省は昨年5月、学校教育活動の再開後の児童生徒への指導上の留意事項として、さまざまな悩みを抱える児童生徒の早期発見に向けた取り組みなどを各教育委員会に求めたが、児童生徒の自殺が後を絶たない状況が続いている。

次のニュースを読む >

関連